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もはや政治家ですら公言し、社会を覆い尽くそうとしている、レイシズム、ヘイトスピーチや各種の差別問題を、わたしたちはどう考え、どう対抗すればいいのか。気鋭の研究者21名が、さまざまなテーマからアプローチを試み、この現実に楔を打ち込む決定的な論集。
移民、北米合衆国のリンチの歴史、戸籍と国籍、ネット右翼、朝鮮人差別、英国のブラックアート、日中戦争期の文学表現、左翼と右翼、精神分析学、政治心理学、哲学など多岐にわたる論考を収録し、主要ブックガイドを附す。
執筆者(50音順)=明戸隆浩、安部彰、伊藤昌亮、遠藤正敬、兼子歩、金友子、清原悠、小林・ハッサル・柔子、五味渕典嗣、澤佳成、隅田聡一郎、高史明、竹田恵子、堀田義太郎、松本卓也、間庭大祐、百木漠、山崎望、山本興正、山本浩貴、梁英聖
[出版社より]
編 者|清原 悠
出版社|共和国
定 価|3,000円+税
判 型|菊変型判/並製
頁 数|440
ISBN|978-4-907986-38-4
発 行|2021年05月
Contents
序
第一部 差別とは何か
第1章 日常をとりまくレイシズム(金友子)
第2章 一世紀前の「ヘイトの時代」から考える(兼子歩)
第3章 レイシズムの精神分析(松本卓也)
第4章 レイシズムの社会心理学的研究(高史明)
第5章 差別とは何か(堀田義太郎)
第6章 資本主義・国民国家・レイシズム(隅田聡一郎)
第二部 差別を支えるもの
第7章 ヘイトスピーチとナショナリズム(山崎望)
第8章 ヘイトクライム、あるいは差別の政治化について(間庭大祐)
第9章 国籍と戸籍(遠藤正敬)
第10章 日本型ヘイトスピーチを支える一九五二年体制(梁英聖)
第11章 「左翼的なもの」への憎悪(百木漠)
第12章 ネット右派の起源(伊藤昌亮)
コラム 多様性を祝う(竹田恵子)
第三部 差別に抗する
第13章 差別否定という言説(明戸隆浩)
第14章 朝鮮人差別克服のための闘い(山本興正)
第15章 公的レイシズムとしての環境レイシズム(澤佳成)
第16章 移民と宗教フォビア(小林・ハッサル・柔子)
第17章 リベラリズムにおけるヘイトスピーチへの対抗策(安部彰)
第18章 ヘイトスピーチに対する大学の対応のあり方(堀田義太郎)
第19章 トランスナショナル・ヒストリーとしての美術史に向けて(山本浩貴)
第20章 プロパガンダの中の「日本人」(五味渕典嗣)
第21章 戦後補償問題に取り組む社会運動(清原悠)
本書のためのブックガイド
あとがき
Editor
清原 悠 Yu Kiyohara
1982年生まれ。立教大学兼任講師。専攻は、社会運動論、メディア論。論考に、「『ヘイト本』のメディア論」(『唯物論研究年誌』22号、2017)など。
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