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1932年、国際連盟がアインシュタインに依頼した。「今の文明においてもっとも大事だと思われる事柄を、いちばん意見を交換したい相手と書簡を交わしてください」。選んだ相手はフロイト、テーマは「戦争」だった――。
宇宙と心、二つの闇に理を見出した二人が、戦争と平和、そして人間の本性について真摯に語り合う。養老孟司氏・斎藤環氏による書きおろし解説も収録。
[出版社より]
著 者|A・アインシュタイン/S・フロイト
訳 者|浅見昇吾
出版社|講談社[講談社学術文庫]
定 価|600円+税
判 型|文庫判/並製
頁 数|120
ISBN|978-4-06-292368-2
発 行|2016年06月
Contents
フロイトへの手紙――A・アインシュタイン
アインシュタインへの手紙――S・フロイト
解説1 ヒトと戦争――養老孟司
解説2 私たちの「文化」が戦争を抑止する――斎藤環
Author
アルバート・アインシュタイン Albert Einstein
1879‐1955年。南ドイツのウルムに生まれる。両親はユダヤ系ドイツ人。スイス特許局技官として勤務する傍ら研究を続け、1905年に特殊相対性理論、1916年には一般相対性理論を発表。人々の宇宙観を変え、現代物理学を大きく動かした。1921年、ノーベル物理学賞受賞。1933年、ナチスの脅威により米国に亡命。「統一場理論」の構築に取り組むが、未完のままプリンストンにて死去。
ジグムント・フロイト Sigmund Freud
1856‐1939年。東欧のモラビアにユダヤ商人の長男として生まれる。3歳のときウィーンに移住。ウィーン大学で学位を取得後、パリへ留学。開業医として神経症の治療を行ないながら、精神分析の理論を構築。伝統的な人間観を揺さぶる革新的なこの理論は、精神医学という分野を超えて大きな影響を与えた。1938年、ナチスのオーストリア侵攻から逃れロンドンに亡命。
Translator
浅見 昇吾 Shogo Asami
上智大学ドイツ語学部教授。哲学、倫理学。
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