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日本の現代美術史上、最大の問題作、『犬』は、なぜ描かれたのか?
作者自らによる全解説。これは「ほぼ遺書」である——。
「もちろん分かっている――美術作品の解説なんて作者本人はしない方がいいことは。だからこんな悪趣味は一生にこれ一度きりとする。本来無言の佇まいが良しとされる美術作品に言葉を喋らせたら――いったんそれを許可してしまったら――たった一作でもこれくらい饒舌になるという、最悪のサンプルをお見せしよう。ついてこれる人だけついてきてくれればいい」(本文より)。
日本を代表する現代美術家会田誠の23歳の作品『犬』は、2012年の森美術館展覧会での撤去抗議はじめ、これまでさまざまに波紋を呼んできた。その存在の理由を自らの言葉で率直に綴る。人間と表現をめぐる真摯な問い。
[出版社より]
著 者|会田誠
出版社|幻冬舎
定 価|1,600円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|216
ISBN|978-4344039834
初 版|2022年07月
Contents
I 芸術 『犬』全解説
II 性 「色ざんげ」が書けなくて
Author
会田 誠 Makoto Aida
美術家。1965年新潟県生まれ。91年東京藝術大学大学院美術研究科修了。93年、レントゲン藝術研究所で開催された展覧会『フォーチューンズ』でデビュー。美少女から戦争画までさまざまな主題を、日本社会への痛烈な批評性とともに提示する。表現領域は、絵画、写真、立体、パフォーマンス、インスタレーション、小説やエッセイ、マンガなど多岐にわたる。国内外の展覧会に多数参加。小説『青春と変態』(ちくま文庫)、『げいさい』(文藝春秋)、エッセイ『カリコリせんとや生まれけむ』『美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか』(ともに幻冬舎文庫)などの著書がある。
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