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韓国、男子——その困難さの感情史

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「男」は理不尽な観念だ。ジェンダー間の格差・分断・差別の歴史の中で、男性は「男」であるがゆえに抑圧する主体だった。他方、「男なら……」という期待は、当事者に「失敗と挫折でがんじがらめ」の内的経験をもたらしてもきた。日本においても然り。だが韓国では、この問題を感情史的アプローチで探究する試みがいち早く登場した。

韓国ドラマの男たちが“おんな子どもを守る強い男”の類型を引きずり続けるのはなぜだろう? フェミニズムへの関心の高い国で、なぜ若者がバックラッシュの政策を支持するのか? その背景にある男性性の問題、すなわち「韓国男子」のこじれの源を、本書は近現代史上の事象や流行語を手がかりに辿る。

「男子(ナムジャ)」の苦難や煩悶が、非‐男性への抑圧と表裏をなしながら、いかにして社会を構成する人々全体の生きづらさに与ってきたか。朝鮮王朝時代、植民地化、南北分断と軍政、民主化、新自由主義化といった局面に応じて、男性性をめぐる新たな困難と、そこから噴き出る抑圧と暴力の構図が繰り返し出現した。終盤では、兵役が生む軋轢や、オンラインで拡散する苛烈なミソジニーとバックラッシュに揺れる2000年以降の社会の様相を見る。

「このような作業が必要な理由は、まず理解するためだ。」今日の韓国の人々の心性を理解するための重要な知見と示唆に溢れた論考であるとともに、日本における同じ問題を合わせ鏡で見るような書だ。
[出版社より]


原 書|한국, 남자 귀남이부터 군무새까지 그 곤란함의 사회사
著 者|チェ・テソプ
訳 者|小山内園子・すんみ
解 説|趙慶喜
出版社|みすず書房
定 価|3,000円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|312

ISBN|978-4-622-09745-7
初 版|2024年12月


Contents
■序 いま、韓国の男たち■
ソン・ジェギと男性「連帯」
仁義なき戦い
ボタンを押した男たち
韓(国)男(子)の起源と現在

■1 問題になる男■
──「貴男[グィナム]」たちが招いた危機
跡を継ぐ息子
戸主制と女性の再植民化
「貴男」たち
削除された女児たち
人口抑制計画
没落する男たち
男の終末 in 韓国
溜まりつづける男たち

■2 “真の男”を探して■
──「ヘゲモニックな男性性」の起源
トレードマークは“真の男”
男らしさの身体的起源
「男」対「野生」
作られた男
ヘゲモニックな男性性
支配のコスト

■3 韓国男子の憂鬱な起源■
ちゃっかりした無能力者たち
輸入された男──植民地男性の不遇な誕生
反共戦士を作る
朝鮮戦争──男性性の墓
傷痍軍人、兵役忌避者、そして女たち
軍靴をはいた継父──徴兵制と産業の担い手
「いい暮らしをしよう」──仲むつまじい中産層を目指して
男性性の極限──80年光州の空挺部隊
光州の息子たち──不正な父に立ち向かって

■4 変化と没落■
──1990年代と韓国、男子
Xな新時代の男たち
うなだれている男──IMF通貨危機と「男性性の危機」

■4.5 ピンクの服をまとった男たち■
メトロセクシュアルと新たな男性性?

■5 悔しい男たち■
軍オウム[グンムセ]の歌と悔しい男たちの誕生
女性嫌悪の年代記1──味噌女の誕生
女性嫌悪の年代記2──キムチ女からメガルまで
出口のない循環──遊び文化と女性嫌悪
でっち上げられた嫌悪
「代替現実」としての女

■結び 韓国男子に未来はあるか■

謝辞

日本語版へのあとがき──2023、依然として、“韓国、男子”たち

解説──フェミニズムへの応答としての韓国男子論(趙慶喜)
訳者あとがき
参考文献
索引


Author
チェ・テソプ 최태섭
1984年生まれ。文化評論家、社会学研究者。聖公会大学校社会学科にて博士課程修了。ジェンダー、政治、労働問題に重点を置いて執筆活動をしている。2011年の共著書『열정은 어떻게 노동이 되는가〔情熱はいかにして労働になるのか〕』(ウンジン知識ハウス)では、韓国社会の若者世代に「情熱」という形態をとって強要される不合理な労働について論じた。2013年、世代論だけでは説明できない搾取と疎外を「余剰」をキーワードに考察する単著『잉여사회〔余剰社会〕』(ウンジン知識ハウス)を発表。2018年に本書の原書『한국, 남자〔韓国、男子〕』(ウネンナム)、2021年にはゲーム産業・文化について考察した『모두를 위한 게임 취급 설명서─게임에 대해 궁금하지만 게이머들은 답해줄 수 없는 것들〔みんなのためのゲーム取扱説明書──ゲームについて疑問に思うが、ゲーマーは答えることができないもの〕』(ハンギョレ出版)を上梓した。ほかの著書に、『억울한 사람들의 나라〔やりきれない者たちの国〕』(ウィズダムハウス、2018)など。

Translator
小山内 園子 Sonoko Osnai
1969年生まれ。韓日翻訳者、社会福祉士。訳書に、ク・ビョンモ『破果』(岩波書店、2022)など。すんみとの共訳書にイ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス、2018)。

すんみ
1986年生まれ。韓日、日韓翻訳者。訳書に、チェ・ジニョン『ディア・マイ・シスター』(亜紀書房、2024)、ウン・ソホル他『5番レーン』(鈴木出版、2022)など。小山内園子との共訳書にイ・ミンギョン『失われた賃金を求めて』(タバブックス、2021)。

Commentary
趙 慶喜
1973年生まれ。韓国・聖公会大学東アジア研究所教員。主な共著書に『残余の声を聴く──沖縄・韓国・パレスチナ』(明石書店、2021)、『주권의 야만─밀항・수용소・재일조선인〔主権の野蛮──密航・収容所・在日朝鮮人〕』(ハンウル、2017)。

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