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日本初のウェールズ小説集。
炭鉱/戦争/女性/日常、ウェールズに根ざした、でも私たちにとても近い5編の物語たち。
「まわりの全てが新しい王国」。
「本書の編集方針は、ウェールズの歴史とウェールズ文学の歴史をバランスよく過不足なく伝えることは最初から放棄し、個々の作品がそれ自体で独自に、ある種普遍的な「面白さ」を持っているものを選ぶ、というものでした。
その意味で、本書のために選んだ作品は、ウェールズという、多くの読者にとって縁遠い国の経験を描くものというよりは、「近代」と呼ぶしかない、私たちに共有された経験を描くものです。ですがやはり、その一方で、それぞれの作品には、ウェールズの、それぞれの時代における特殊な経験が見まごうことなく刻みこまれています」。(編者「あとがき」より)
[出版社より]
編 者|河野真太郎
訳 者|川端康雄・中井亜佐子・西亮太・山田雄三
出版社|堀之内出版
定 価|1,800円+税
判 型|B6変型判/並製
頁 数|244
ISBN|978-4-907986-72-8
初 版|2020年8月
Contents
はじめに
「暗い世界」 リース・デイヴィス(川端康雄 訳)
Rhys Davies, ‘The Dark World’
解題 川端康雄
「あんたの入用」 グウィン・トマス(山田雄三 訳)
Gwyn Thomas ‘Thy Need’
解題 山田雄三
「失われた釣り人」 マージアッド・エヴァンズ(中井亜佐子 訳)
Margiad Evans ‘The Lost Fisherman’
解題 中井亜佐子
「徒費された時間」 ロン・ベリー(西 亮太 訳)
Ron Berry, ‘Time Spent’
解題 西 亮太
「ハード・アズ・ネイルズ」 レイチェル・トリザイス(河野真太郎 訳)
Rachel Trezise, ‘Hard as Nails’
解題 河野真太郎
おわりに
Editor
河野 真太郎 Shintaro Kono
専修大学教授。1974年山口県生まれ。関心領域はイギリスの文化と社会。著書に『戦う姫、働く少女』(堀之内出版、2017年)、『〈田舎と都会〉の系譜学』(ミネルヴァ書房、2013年)、共著に『文化と社会を読む 批評キーワード辞典』(研究社、2013年)訳書にピーター・バーク『文化のハイブリディティ』(法政大学出版局、2012年)、共訳書にレイモンド・ウィリアムズ『共通文化に向けて―文化研究1』(みすず書房、2013年)など。
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