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オリジナルメンバーによる待望の入門書。
2007年4月27日、ロンドンで「思弁的実在論」は誕生した。最初のメンバーは四人。ブラシエ、グラント、ハーマン、メイヤスー。思考と存在の相関を超えた実在への志向を共有した彼らの哲学は、瞬く間に世界を席巻し思想界の一大潮流となる。本書はそのオリジナルメンバーの一人による、待望の概説書である。四人それぞれの著作に深く分け入り、要点を抽出。その可能性のコアを捉え、次世代に繋がんとする力作。
「思弁的実在論なんてものが本当にあるのか。あるとしたら、それは何か新しいものなのだろうか。この問いの一方ないし両方に対して、多くの批判者が「いいえ」と答えようとしてきた。しかし私の見立てでは、答えは、はっきり両方ともに「はい」である。」(本書より)
[出版社より]
著 者|グレアム・ハーマン
訳 者|上尾真道・森元斎
出版社|人文書院
定 価|2,500円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|300
ISBN|9784409031094
初 版|2020年07月
Contents
はじめに
第一章 プロメテウス主義
A ゴールドスミスのブラシエ
B ブラシエのニヒリズム
C これから先の道
第二章 生気論的観念論
A ゴールドスミスのグラント
B グラントの『シェリング以後の自然哲学』
C 観念論の新たな意味
第三章 対象指向存在論(OOO)
A ゴールドスミスのOOO
B 退隠したもの
C 対象とその性質
D 代替因果
E 美学の決定的地位
第四章 思弁的実在論
A ゴールドスミスのメイヤスー
B メイヤスーの『有限性の後で』
C 神の非存在の瞥見
結論 思弁的実在論の二つの軸
訳者あとがき
索引
Author
グレアム・ハーマン Graham Harman
1968年アイオワ州生まれ。アメリカン大学カイロ校教授を経て、現在、南カリフォリニア建築大学特別教授(Distinguished Professor)。邦訳に、『四方対象 オブジェクト指向存在論入門』(岡嶋隆佑監訳、人文書院)、『非唯物論 オブジェクトと社会理論』(上野俊哉訳、河出書房新社)がある。
Translator
上尾 真道 Masamichi Ueo
1979年福岡県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都大学人文科学研究所非常勤研究員。著書に『ラカン 真理のパトス 一九六〇年代フランス思想と精神分析』(人文書院)、共訳書にランシエール『平等の方法』(航思社)、フーコー『悪をなし真実を言う ルーヴァン講義1981』(河出書房新社)、フィンク『「エクリ」を読む』(人文書院)など。
森 元斎 Motonao Mori
1983年東京都生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。現在、長崎大学多文化社会学部准教授。著書に『具体性の哲学 ホワイトヘッドの知恵・生命・社会への思考』(以文社)、『アナキズム入門』(ちくま新書)、共訳書にラパヴィツァス&フラスベック『ギリシア デフォルト宣言』(河出書房新社)など。
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