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ヘミングウェイも常連だった、モンパルナスにある創業1923年のカフェ・セレクト。1972年から撮り貯められたセレクトの四半世紀。
1972年から10年間をパリはモンパルナスに住んだ。帰国したあとも、年に3~4回はパリ通いを続けた。セレクトにはヘミングウェイなどのアメリカ人がよく通っていたという。死後に発表された『移動祝祭日』にはこう書かれている。
――もしきみが幸運にも青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過そうともパリはきみについてまわる。なぜならパリは移動祝祭日だからだ。
70年代のカフェ・セレクトの夜は、モンパルナスの灯の華やかさが残る唯一の世界だった。大学教授や作家など眼光鋭い客たちから発散される恐ろしいほど濃密な空気がセレクトには満ちていた。撮る怖さと撮れた喜びの緊迫した日々が懐かしい。まだ余り豊かとはいえない日本から来た若い男が、毎夜カメラを膝の間に、爛熟したパリの夜の移ろいに呑み込まれまいと目ばかりギラギラさせていた(序文より)。
セレクトに出入りする客たちたちだけで構成される写真集。ヴィンテージ写真のような趣あるモノクロ写真は、1970年代のパリのカフェを記録した写真としても稀有なものだ。
[出版社より]
著 者|初沢克利
出版社|立案舎
定 価|3,600円+税
判 型|B5変形判/上製
頁 数|144
ISBN|978-4-909917-02-7
発 売|2020年12月
Contents
深夜の客
カフェ・セレクトと私
Author
初沢 克利 Katsutoshi Hatsuzawa
写真家。早稲田大学仏文学科中退。東京写真専門学院卒業。1972年渡仏。モンパルナスに居住。パリの写真を撮り始める。日本、フランスの雑誌、広告業界で活動する。モンパルナスにあるカフェ・セレクトで撮ったパリの人々の写真をもとにパリで個展を開催する。1983年に帰国。個展「モンパルナス、深夜の客」(富士フォトサロン)を開催する。個展「パリ 美し都の四半世紀」(三越恵比寿店、横浜ランドマーク、その他)を開催する。
写真集に『MONTPARNASSE』(シティ出版)、『美し都の四半世紀』(集英社)、『浅草 2011-2016 六区ブロードウェイ日本人の肖像』(春風社)、などがある。『フジ子・ヘミング 我が心のパリ』(阪急コミュニケーション)では写真を担当。
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