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二階の住人とその時代——転形期のサブカルチャー私史

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「おたく」文化の萌芽は「二階」にあった——。

時は一九七八年。東京は新橋にひっそりと佇む、今はなきビルの「二階」に、その編集部はあった。そこに住み着くようにして働き始めたのは、まだ行くあてすら定かではなかった若者たち。のちに「おたく」文化の担い手として歴史に名を残すことになる彼らが集ったその「二階」は、胡散臭くもじつに「奇妙で幸福な場所」だった―。一九八〇年にアルバイトとして「二階」で編集者の道を歩み始め、八〇年代を通して巻き起こった、今日に至る「おたく」文化の萌芽とメディア産業の地殻変動の歴史を目撃してきた大塚英志がよみがえらせる、''あの,,時代の記憶。これは、第一級の「おたく」文化史料にして、極上の青春譚である。
[出版社より]


著 者|大塚英志
出版社|講談社
発 行|星海社[星海社新書]
定 価|1,400円+税
判 型|新書判
頁 数|496

ISBN|978-4-06-138584-9
初 版|2016年04月


Contents
第1章 そもそも「徳間書店の二階」とはどういう場所だったのか
第2章 『アサヒ芸能』とサブカルチャーの時代
第3章 徳間康快と戦時下のアヴァンギャルド
第4章 歴史書編集者・校條満の「歴史」的な仕事
第5章 劇画誌編集としての鈴木敏夫
第6章 そうだ、西崎義展に一度だけ会ったのだった
第7章 『宇宙戦艦ヤマト』と「歴史的」でなかったぼくたち
第8章 『アニメージュ』は「三人の女子高生」から始まった
第9章 最初の〈おたく〉たちと「リスト」と「上映会」の日々
第10章 「ファンたち」の血脈
第11章 「アニメ誌編集の作法」を創った人たちがいた
第12章 「橋本名人」が二階の住人だった頃
第13章 「ガンプラ」はいかにして生まれたか
第14章 そもそもぼくはいかにして「二階」にたどりついたか
第15章 尾形英夫、アニメーターにまんがを描かせる
第16章 浪花愛と「アニパロ」の誕生の頃
第17章 シャアのシャワーシーン、そして『アニメージュ』と『ガンダム』の蜜月
第18章 安彦良和はアイドルである。しかし…
第19章 『アニメージュ』、宮崎駿に「転向」する
第20章 池田憲章はアニメーションを語ることばをつくらなくてはいけないと考える
第21章 「ロリコンブーム」と宮崎駿の白娘萌え
第22章 『ヤマト』の「終わり」と金田チルドレンの出現
第23章 テレビアニメを見て育った人がテレビアニメをつくる
第24章 押井『ルパン』と教養化するアニメーション
第25章 二階の「正社員」たちは「マスコミ志願」だった
第26章 「暴走アニメーター」とは何者だったのか
第27章 庵野秀明には「住む家」はなかったが「居場所」があった
第28章 データ原口のデータベースな生き方
第29章 そしてみんな角川に行った…わけではなかった


Author
大塚 英志 Eiji Otsuka
まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。国際日本文化研究センター教授。80年代には徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての著作に、『アンラッキーヤングメン』『恋する民俗学者』、『北神伝綺』『木島日記』『八雲百怪』の偽史三部作がある。本書の関連書としては『物語消費論 「ビックリマン」の神話学』がある。

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