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崇高と美の起源

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美と崇高という観念が快と苦/恐怖を生じると論じ、ロマン派芸術への道を拓いた美学史上に残る不朽の名著、待望のコンパクト版。

「私の意図は、美を崇高と区別して考察することであり……どの程度まで美と崇高が一致するのかを検討することである」。巨大で危険な対象がもたらす感動「崇高」は恐怖と緊張を喚起して神経を運動させる。一方「美」は身体全体の組織を弛緩させて快を生じ、「愛」の情念を生み出し、社交をも促進する。崇高と美は市民社会構成のための主要な社会的原理であるとし、19世紀ロマン派への道を拓いた美学史上に残る不朽の名著。
[出版社より]


著 者|エドマンド・バーク
訳 者|大河内昌
出版社|平凡社[平凡社ライブラリー]
定 価|1,700円+税
判 型|B6変型判/並製
頁 数|272

ISBN|9784582769654
発 行|2024年04月


Contents
趣味に関する序論

第一部
第一節 目新しさ
第二節 苦と快
第三節 苦の除去と積極的な快の違い
第四節 お互いに対比されるものとしての悦びと快
第五節 嬉しさと悲しさ
第六節 自己保存に属する情念について
第七節 崇高について
第八節 社交に属する情念について
第九節 自己保存に属する情念と性的な社交に関する情念の差異の究極原因
第一〇節 美について
第一一節 社交と孤独
第一二節 共感、模倣、野心
第一三節 共感
第一四節 他人の苦痛への共感の効果
第一五節 悲劇の効果について
第一六節 模倣
第一七節 野心
第一八節 総括
第一九節 結論

第二部
第一節 崇高によって引き起こされる情念について
第二節 恐怖
第三節 曖昧さ
第四節 情念に関する明晰さと曖昧さの違いについて
(第四節) 同じ主題のつづき
第五節 力
第六節 欠如
第七節 広大さ
第八節 無限
第九節 連続性と画一性
第一〇節 建築物の大きさについて
第一一節 快適な対象における無限
第一二節 困難さ
第一三節 壮麗さ
第一四節 光
第一五節 建築物の中の光
第一六節 崇高を生み出すものとしての色彩
第一七節 音と音量
第一八節 唐突さ
第一九節 中断
第二〇節 動物の叫び声
第二一節 臭いと味──苦みと悪臭
第二二節 触覚と苦

第三部
第一節 美について
第二節 均整は植物の美の原因ではない
第三節 均整は動物の美の原因ではない
第四節 人間の種において均整は美の原因ではない
第五節 均整に関するさらなる考察
第六節 合目的性は美の原因ではない
第七節 合目的性の本当の効果
第八節 要約
第九節 完全性は美の原因ではないということ
第一〇節 美の観念はどの程度まで精神の性質に適用できるのか
第一一節 美の観念はどの程度まで徳に適用できるのか
第一二節 美の本当の原因
第一三節 美しい対象は小さい
第一四節 滑らかさ
第一五節 漸進的変化
第一六節 繊細さ
第一七節 色彩における美
第一八節 要約
第一九節 顔立ち
第二〇節 目
第二一節 醜さ
第二二節 優雅さ
第二三節 気品ともっともらしさ
第二四節 触覚における美
第二五節 音の美
第二六節 味覚と臭覚
第二七節 崇高と美の比較

第四部
第一節 崇高と美の作用因について
第二節 観念連合
第三節 苦と恐怖の原因
第四節 同じ主題のつづき
第五節 いかに崇高が生み出されるのか
第六節 いかにして苦は悦びの原因となりうるのか
第七節 より精妙な器官に必要な運動
第八節 なぜ危険でないものが恐怖に似た情念を生み出すのか
第九節 なぜ巨大な視覚対象は崇高であるのか
第一〇節 巨大さにはなぜ統一性が必要なのか
第一一節 人為的無限
第一二節 振動は似かよっていなければならない
第一三節 視覚対象における連続の効果の説明
第一四節 暗闇に関するロックの見解についての考察
第一五節 暗闇はそれ自身の性質によって恐ろしい
第一六節 なぜ暗闇は恐ろしいのか
第一七節 黒色の効果
第一八節 黒の効果の緩和
第一九節 愛の身体的原因
第二〇節 滑らかさはなぜ美しいのか
第二一節 甘さ、その性質
第二二節 甘さは弛緩をもたらす
第二三節 変化はなぜ美しいのか
第二四節 小ささについて
第二五節 色彩について

第五部
第一節 言葉について
第二節 詩の一般的な効果は事物の観念を喚起することによるのではない
第三節 観念に先立つ一般語
第四節 言葉の効果
第五節 イメージを喚起することなく言葉が作用するいくつかの例
第六節 詩は厳密には模倣芸術ではない
第七節 いかにして言葉は情念に作用するのか

初版への序文
第二版への序文

訳者解題 大河内昌
平凡社ライブラリー版 訳者あとがき
解説 井奥陽子

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