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われわれは見捨てられたのか?
黙過、神殺し、傲慢、災厄……そして、共苦から希望へ。
「「歓び」の泉が枯れるという事態を、何としても回避しなければならない。大きな災厄の時代だからこそ、私たち一人ひとりが、豊かな「歓び」の発見に努め、魂に確実な潤いを待ちつづけなくてはならないのだ」
ーー「はじめに」より
◆本書に登場する作家、映画作家
ドストエフスキー、髙村薫、アンゲロプロス、村上春樹、ソクーロフ、平野啓一郎、中村文則、タルコフスキー、辻原登。
[出版社より]
著者|亀山郁夫
出版社|名古屋外国語大学出版会
定価|1,500円+税
判型|四六判
ページ数|284
ISBN|978-4-908523-91-5
初版|2015年12月
Contents
はじめに 深い衝撃、または、世界が終わる夢を見る
Part 1
神の夢ーー『1Q84』のアナムネーシス
憑依力と反射神経 中村文則『悪と仮面のルール』を読む
「悪」とドストエフスキー 中村文則との対話
Part2
報復、または白い闇
分人たちの原罪 平野啓一郎『決壊』を読む
今、ドストエフスキーを読み直す 平野啓一郎との対話
Part3
「終わり」を見つめる方法
空前なる小説の逸脱 辻原登『許されざる者』『韃靼の馬』を読む
「主人公の運命」と自由 辻原登との対話
Part4
神のなきがら、または全体的災厄を見つめるドストエフスキー
裁かれた虚空 髙村薫『太陽を曳く馬』を読む
カタストロフィ後の文学 髙村薫との対話
おわりに
Author
亀山郁夫 Ikuo Kameyama
栃木県生まれ。専門はロシア文学、ロシア文化論。東京外国語大学教授を経て、2007年に東京外国語大学学長に就任。著書に『甦るフレーブニコフ』(平凡社ライブラリー)、『ロシア・アヴァンギャルド』(岩波新書)、『ドストエフスキー 父殺しの文学』(NHKブックス)、『ドストエフスキー』(文春新書)など多数。訳書にドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』、『悪霊』(光文社古典新訳文庫)など。
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