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小津安二郎の悔恨

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失敗作と酷評される『東京暮色』こそ傑作であり、小津安二郎の本心が秘められているーー。

戦前、モダニズムの洗礼を受け、戦後も一貫してその価値観で作品を作り続けたかに見える小津安二郎に隠された「悔恨」と揺らぎを、作品から掬いあげ、新しい小津像を描き出す異色の評論。『黒澤明の十字架』の補遺を通し、巨匠ニ人の戦争との関わりを鮮やかに対比した比較論考を付す。
[出版社より]


著者|指田文夫
出版社|えにし書房
定価|1,800円+税
判型|四六判
ページ数|203

ISBN|978-4-908073-13-7
初版|2015年8月


Contents
1 はじめに 失敗作『東京暮色』の評価
2 『東京暮色』という映画
3 戦後世代の出現
4 戦後の小津は、なぜ延々と娘を嫁がせる話を作っていたのだろうか
5 震災からの帝都復興とモダン・ガールの時代
6 劇『思ひ出を売る男』と昭和初期の青春
7 エロ・グロ・ナンセンス時代と『非常線の女』
8 『太陽族映画』の時代
9 小津の悔恨とはなにか 『東京暮色』以後の軌跡
10 『東京暮色』の喜久子という女性
11 小津安二郎の本当の「遺作」はどれか

付章 比較映画論―小津と黒澤=エバラの二人と戦争
 1 『黒澤明の十字架』の要旨
 2 出版後の反響
 3 『黒澤明の十字架』の出版後に新たに分かったこと
 4 黒澤明の徴兵検査の時のこと
 5 『虎の尾を踏む男達』の製作時期と幻の映画『荒姫様』の二役
 6 兄・須田貞明の死と、その面影の行方
 7 黒澤勇氏の解雇事件と映画『悪い奴ほどよく眠る』


Author
指田文夫 Fumio Sashida
大衆文化評論家。1948 年3 月東京大田区池上生。1972 年早稲田大学教育学部英文科卒。同年から2012 年3 月まで、横浜市役所勤務。1983 年から『ミュージック・マガジン』に演劇評等を執筆。1991 年ウォーマッド横浜を企画。2008 年国連アフリカ開発会議記念イベント・高校生ミュージカル『やし酒飲み』を企画。

著書に『いじわる批評、これでもかっ! ―美空ひばりからユッスーまで、第七病棟からTPT まで―ポピュラー・カルチャーの現在』(晩成書房、2003)、『黒澤明の十字架―戦争と円谷特撮と徴兵忌避』(現代企画室、2013)がある。

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