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人に寄り添い,本の声を届ける….子どもにも大人にも図書館は多様な場であり,図書館員はそこで本との出会いをつくる.公立図書館設立への原動力となった文庫活動,全国各地で続いている新たな動き,学校図書館の試みなどを,六〇年以上にわたって図書館に携わり,九〇歳を超えた今も発言を続ける著者が,未来に向けて語る.
[出版社より]
著 者|竹内 悊
出版社|岩波書店
定 価|780円+税
判 型|新書判
頁 数|238
ISBN|9784004317838
初版|2019年6月
Contents
はじめに
第一章 地域の図書館を訪ねて
1 自宅から歩いたところの図書館に
自然な流れ/子どもたちのために/お昼どき/午後のひと時/お話し会で/人の目には見えない仕事/この図書館で一日を過ごして
2 市の図書館
市と図書館/図書館の基本方針とは/この図書館のサービス/市全体での理解/みんなでわけあう図書館
第二章 子どもたちに本を
1 石井桃子さんの学び
「子どもの本についての本」との出会い/海外での出会い/大学院での授業/帰国後,子どもたちから学ぶ/かつら文庫と『子どもの図書館』/石井さんの志
2 斎藤尚吾さんと日本親子読書センター
読書観はどのようにつくられたのか/学校での親子読書/日本親子読書センター/「親子読書の手引き十か条」と「親子読書のすすめ十か条」/家庭文庫から地域文庫へ,そして図書館への期待/読書運動の旅
3 親子読書地域文庫全国連絡会と広瀬恒子さん
広瀬さんと公立図書館/個人の読書から読書運動へ/親子読書地域文庫全国連絡会の成立/子どもの読書運動の理念
4 その先に
子どもと本をつなぐ/聞き上手になる/制度は充実してきたが/厳しい注文/文庫活動が直面する共通の課題/行政のかかわり方
第三章 新しい図書館像を創る
1 国の制度が変わった
図書館法ができる/その特徴/公立図書館の設置/学校に図書館を/国立国会図書館
2 図書館サービスの充実のために
書庫出納式から公開書架へ/貸し出し方式の改善/図書館のシステム化/大学図書館の変化
3 直面していること
公立図書館の資料費削減と学校図書館整備/司書の配置転換によるサービス水準の低下/公共図書館を教育委員会から首長部局に/図書館の危機安全管理
【コラム】 図書館をめぐる,さまざまな団体
第四章 災害から学んだこと
1 被災地域と図書館
図書館が被災/仮開館へ/通常開館に戻る/学校図書館の復旧
2 東日本大震災アーカイブ収集活動
なぜ記録が大切なのか/図書館が担当する理由
3 災害から学んだこと
日常のサービスを/図書館員ボランティアの貢献/災害時の正職員の任務/被災図書のその後/支援図書の手渡し/学校図書館の整備を支援する/災害支援をまとめる力
【コラム】 図書館学の五法則
第五章 一人ひとり,みんなのために
1 学校図書館の現場から
小学校での「図書館のちかい」/みんなに共通なもの/中学校の図書館で/生徒と先生とが図書館作りの仲間に
2 中・高校生のコンパス(羅針盤)
学校の場で/学校図書館を訪ねて/雑誌を発行
3 大学の授業と学生と図書館
大学の授業で/この授業の構成/学生からの反応/大学図書館への影響/人と図書館とのかかわり
4 地域で図書館をつくる
新しい市立図書館構想/その実現のために/市民からの協力/開館後
第六章 人と本とをつなぐ仕事
1 本というもの
それを必要とする人/本が人に語りかける/本に代わって伝える
2 一人の読者のために
相談を受けて/ものを探す力/災害と図書館/教と育と教育と
3 未来に向けて
これからの読書/図書館員として考えること/横の広がり/長い時間観の中で
おわりに
主要参考文献
Author
竹内 悊 Satoru Takeuchi
1927年東京生まれ.56年東洋大学司書講習修了.65年米国のフロリダ州立大学図書館学大学院修士課程修了.79年ピッツバーグ大学図書館情報学大学院博士課程修了.
1954年から66年まで中・高等学校図書館と大学図書館に司書として勤務.その後,立正大学講師,専修大学講師,同大学助教授,教授などを経て,1981年図書館情報大学教授,87年同大学副学長.現在,図書館情報大学名誉教授.2001年から05年まで日本図書館協会理事長.
編著書に『図書館学の教育』(共著,日外アソシエーツ),『コミュニティと図書館』(編著,雄山閣),『図書館の歩む道』(解説,日本図書館協会)『「図書館学の五法則」をめぐる188の視点』(日本図書館協会)などがある.
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