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このたび、書肆侃侃房の新しい文学ムックの編集長を務めることになりました。
名前は「ことばと」といいます。
「ことばと」は、まず第一に「言葉と」という意味です。
僕たちは普段から言葉を使って、さまざまなことをしています。
言葉を用いて、さまざまなものを生み出したり、作り出すこともあります。
このとき重要なのは、ひとが「言葉と」行為や創造を共におこなっている、ということです。
この「言葉と」の「と」について、文芸誌作りを通して、あらためて考えてみたいと思っています。
「ことばと」には「言葉とXXX」という意味もあります。
僕はこれまで、言語表現以外にも、たくさんの芸術文化にかかわってきました。
音楽、映画/映像、舞台芸術、アート、サブカルチャーなどなど、言葉と、それとは別の表現との接続や共振や融合を、この文芸誌では探求していこうと考えています。
とはいっても、けっして大袈裟なことではありません。
楽しくなければ意味がない。「ことばと」では、これまでだったら実験や冒険と呼ばれていたようなことを、出来るだけ軽やかに試みていきたいと思っています。
それからもうひとつ、「ことばと」には「言鳩=ことばの鳩」という意味も込められています。
生まれたばかりの新鮮な言葉たちを遠くまで届ける伝書鳩というイメージです。
2020年代のはじめに誕生する、年二回刊行のささやかな文芸誌を見守っていただけたら嬉しいです。
いや、見ているだけじゃなく、どしどし参加してください。
「ことばと」では、新しい書き手を、まったく新しい仕方で言葉と何かをしようとする方を求めています。
創刊は2020年4月1日の予定です。
ワクワクしながら待っていてください。
佐々木敦
[創刊の辞より]
編集長|佐々木敦
ロゴマーク|石黒正数
表紙・本文デザイン|戸塚泰雄
装画・挿絵|近藤恵介
出版社|書肆侃侃房
定 価|1,500円+税
判 型|A5判/並製
頁 数|240
ISBN|978-4-86385-396-6
初 版|2020年4月
Contents
[ 巻頭表現 ]
福田尚代「文房具たち」
[ 座談会 ]
柴田聡子×又吉直樹×佐々木敦「「言葉と何か」についての120分」
[ 創作 ]
阿部和重「Hunters And Collectors」
小笠原鳥類「エルガーを聞きながら書いた小説」
片島麦子「レースの村」
小林エリカ「緋色の習作 A Study in Scarlet」
佐川恭一「舞踏会」
千葉雅也「マジックミラー」
保坂和志「胸さわぎ」
マーサ・ナカムラ「帝都の墓/阿弥家の墓参り」
山本浩貴(いぬのせなか座)「pot hole(楽器のような音)」
[ 翻訳 ]
ウティット・へーマムーン「心焦がすサイゴン」(福冨渉訳)
[ 本がなければ生きていけない ]
伊藤亜紗「二つの本棚」
堤雄一(古書 防破堤)「とともに考える」
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