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バナナ・ビーチ・軍事基地——国際政治をジェンダーで読み解く

¥ 6,380

女性たちがグローバルな搾取と向き合うために。

性産業、食品加工工業、軍事基地、観光産業、家事労働、外交の場まで……。世界の不平等が凝縮された場所から、国境を越えて女性が連帯し、平等で平和な社会を実現するには。 

背景の異なる様々な女性の声に耳をすませた鮮やかな政治学的分析。

グローバルな資本主義市場、パワーゲームが支配する国際情勢の中で、女性は自らを取り戻すためにどうあるべきか。ナショナリズムの陰で女性たちは家父長制にとりこまれることなくどう戦略をたてるべきか? 消費者である富裕層の女性と生産者である貧困層の女性はどう連帯できるのか? 私たちは何に気づくべきだろうか?

フェミニズムの分析フレームから好奇心と関心をもって世の中を眺める方法を示しつつ女性たちの置かれている状況を鋭く暴く。
[出版社より]


著 者|シンシア・エンロー
訳 者|望戸愛果
出版社|人文書院
定 価|5,800円+税
判 型|四六判/上製
頁 数|484

ISBN|9784409241349
初 版|2020年11月


Contents
第二版への序文
初版への序文

第一章 ジェンダーが世界を動かす---女性はどこにいるのか?
権力はどこで行使されるか?
トランスナショナル・フェミニストの考えを真剣に受けとめるのは誰か?
私たちが見落とすこと---二つの短いケーススタディ
男性はどこにいるのか?
グローバルな被害者を超えて

第二章 レディ・トラベラー、美人コンテスト優勝者、スチュワーデス、そして客室係のメイド---観光の国際ジェンダー・ポリティクス
どこへでも自由に行ける、そしてジェンダー化されている
女性性、進歩、そして万国博覧会
パッケージツアーとリスペクタブルな女性
発展のための観光の方程式
美人コンテストと観光
スチュワーデスと客室係のメイド
グローバル化された客室係のメイド
国際政治におけるセックス観光
結論

第三章 ナショナリズムと男性性---ナショナリズムの物語は終わらない---そしてそれは単純な物語ではない
女性、植民地主義、反植民地主義
ジェンダー化された植民地主義
ナショナリズムとヴェール
ナショナリズム運動内部の家父長制
もう一つのノスタルジア
結論

第四章 基地の女性たち
不沈空母上の人種と性
軍人の妻「問題」
軍事基地は女性兵士にとって安全か?
売春、売春に携わる女性、そして国家安全保障のジェンダー化された国際政治
スービックの閉鎖---反基地運動の成功
結論

第五章 外交的な妻と外交的ではない妻
帝国の結婚外交
外交を家庭化する
「苦悶するな、組織せよ!」
外交的家事労働に賃金を
アメリカ国務省のジェンダー革命
結論


第六章 バナナに夢中!---バナナの国際政治において女性はどこにいるのか?
カルメン・ミランダ、ハリウッド、そしてフルーツ
「私はチキータバナナ、お話をしにきたの」
バナナ共和国の女性たち
女性たちが食物を育て、バナナを洗う
売春宿とバナナ
女性生産者と「バナナ戦争」
バナネラス----女性バナナ労働者は団結する
結論

第七章 女性の労働は決して安くはない---グローバルなブルージーンズと銀行家のジェンダー化
ドアは内開きだった
ジェンダーが重要だ
女性の労働はいかにして安くされるか?
ブルージーンズは歴史的である—あなたのグローバルなクローゼットを調べること
ベネトンモデル---一九八〇年代に内職をグローバル化すること
銀行家とお針子
家父長制は時代遅れではない
軽工業、重工業---女性はどこにいるのか? 男性はどこにいるのか?
韓国---「虎」になるための代価を払うのは誰か?
メキシコ---地震はほんの始まりにすぎなかった
中国---前進中の女性たち
結論

第八章 グローバル化されたバスタブをごしごし洗う---世界政治における家事使用人
メイド、女性家庭教師、そして帝国のリスペクタブルな女性たち
「ダブルの日」のジェンダー化された歴史
連帯は決して自動的ではない
家事労働者たちは組織する
結論


第九章 結論---個人的なことは国際的なこと、国際的なことは個人的なこと

索引

訳者解題


Author
シンシア エンロー Cynthia Enloe
1938年、ニューヨーク生まれ。1967年、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。現在、クラーク大学国際開発・コミュニティ・環境学部研究教授。専門は政治学、女性学、ジェンダー研究。日本語に訳されている著書・講演録に『<家父長制>は無敵じゃない』(佐藤文香監訳、岩波書店、2020年)、『策略――女性を軍事化する国際政治』(上野千鶴子監訳、佐藤文香訳、岩波書店、2006年)、『フェミニズムで探る軍事化と国際政治』(秋林こずえ訳、御茶の水書房、2004年)、『戦争の翌朝――ポスト冷戦時代をジェンダーで読む』(池田悦子訳、緑風出版、1999年)。その他の著書に、 Seriously!: Investigating Crashes and Crises as If Women Mattered (University of California Press, 2013)など。

Translator
望戸 愛果 Aika Mouko
一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。現在、立教大学アメリカ研究所特任研究員。専門は、国際社会学、歴史社会学、ジェンダー研究。著書に『「戦争体験」とジェンダー――アメリカ在郷軍人会の第一次世界大戦戦場巡礼を読み解く』(単著、明石書店、2017年)、『ナショナリズムとトランスナショナリズム――変容する公共圏』(共著、法政大学出版局、2009年)。論文に「退役軍人としての女性――第一次世界大戦後アメリカにおける女性海外従軍連盟の組織化過程」『戦争社会学研究』第3巻(2019年)、「退役軍人巡礼事業における「戦争の平凡化」の過程――アメリカ在郷軍人会による西部戦線巡礼と「聖地」創出」『社会学評論』第63巻第4号(2013年)など。

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