読むこと、歩行、言い回し、職場での隠れ作業…。それらは押しつけられた秩序を相手取って狡智をめぐらし、従いながらも「なんとかやっていく」無名の者の技芸である。好機を捉え、ブリコラージュする、弱者の戦術なのだ——。
科学的・合理的な近代の知の領域から追放され、見落とされた日常的実践とはどんなものか。フーコー、ブルデューをはじめ人文社会諸科学を横断しつつ、狂人、潜在意識、迷信といった「他なるもの」として一瞬姿を現すその痕跡を、科学的に解釈するのとは別のやり方で示そうとする。近代以降の知のあり方を見直す、それ自体実践的なテクスト。解説=今村仁司・渡辺優。
[出版社より]
著 者|ミシェル・ド・セルトー
訳 者|山田登世子
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,700円+税
判 型|文庫版/並製
頁 数|560
ISBN|978-4-480-51036-5
刊 行|2021年03月
Contents
概説
1 ごく普通の文化
2 技芸の理論
3 空間の実践
4 言語の使用
5 信じかた
決定不能なもの
Author
ミシェル・ド・セルトー Michel de Certeau
1925-1986年。フランス生まれ。大学で古典文学・哲学などを修めつつ、神学校で研修に励む。宗教学博士。イエズス会司祭。イエズス会初期の神秘思想を中心に、歴史、社会文化論など幅広く論考した。カリフォルニア大学教授、パリ社会科学高等研究院教授などを歴任。
Translator
山田登世子 Toyoko Yamada
1946‐2016年。フランス文学者。愛知淑徳大学名誉教授。
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