最初期から晩年までの発言のなかから、最良のものを収集・収録した決定版発言集。自著に込めた真意の解説、メディア論、音楽/オペラ/パフォーマンス批評、政治と文化、現代社会における知識人の役割——。20世紀を代表する批評家の知られざる姿がここに。
あるときは比較文学者として、またあるときはパレスチナ民族評議会議員として、学問と政治の現場を往還しつつ、欧米、アジア、アラブ、そしてイスラエルのメディアにおいて語られたサイードの声を集成。ゆるぎなき人文主義者による未来に向けた言葉。
[出版社より]
著 者|エドワード・サイード
訳 者|大橋洋一・三浦玲一・坂野由紀子・河野真太郎・田村理香ほか
出版社|太田出版
定 価|3,900円/3,600円+税
判 型|四六判/並製
頁 数|552/417
ISBN|9784778310530
初 版|2007年02月
Contents
〈上巻〉
第1部 パフォーマンスと批評
始まりの現象
西洋の陰で
重なりあう領域―世界、テクスト、批評家
公的生活と文学理論の交差点
批評、文化、パフォーマンス
批評と政治術
野生の蘭とトロツキー
文化と帝国主義
『オリエンタリズム』とそれ以後
ふたつの文化のはざまで
民族の権利と文学
言語、歴史、知の生産
ずっと授業で学んできた
〈下巻〉
第2部 研究と活動
アラブ人とユダヤ人は共存できるか?
学者、メディア、中東
エグザイルが生むエグザイル
アメリカの知識人と中東の政治学
自己評価の必要性
サダム・フセインを生む公式
合衆国におけるパレスチナ人の声
知識人と戦争
アメリカ人がイスラムについて知っていることは、馬鹿げた決まり文句だけである
ヨーロッパとその“他者”―アラブの視点から
シンボルと実質の対決―暫定自治協定から一年
通る人の少ない道を
わたしたち自身への帰還
パレスチナ人だけの国家ではなくて
『オリエンタリズム』、アラブ知識人、マルクス主義、そしてパレスチナ史の神話
わが帰還の権利
Author
エドワード・W・サイード Edward W. Said
1935年11月1日、英国委任統治下のエルサレムで、カイロを本拠地とするプロテスタント実業家の家に生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジに学んだあと渡米、プリンストン大学卒業(文学士)、ハーヴァード大学修了(文学修士、文学博士)後、コロンビア大学で比較文学・英文学教授を務める。2003年9月25日ニューヨーク市で死去。享年67歳。
Translator
大橋 洋一 Yoichi Ohashi
1953年生まれ。東京大学大学院人文社会研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は英文学、批評理論
三浦 玲一 Reichi Miura
1965年生まれ。東京大学大学院人文社会研究科博士課程単位取得満期退学。一橋大学大学院言語社会研究科助教授。専門はアメリカ文学、ポストモダニズム
坂野 由紀子 Yukiko Banno
1968年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。成蹊大学法学部助教授。専門は英文学
河野 真太郎 Shintaro Kono
1974年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学。京都ノートルダム女子大学人間文化学部講師。専門は英文学、批評理論
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