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マルクス未完のプロジェクト、その遺志を継ぐ——。
異常気象、疫病の流行や戦争……世界が危機に瀕する今、私たちは誰も取り残すことなく、これらの問題を解決するための道筋を探さなくてはならない。資本主義の暴力性や破壊性を正確に認識し、その上で、資本主義とは異なる社会システムを構築すること。『資本論』を記したカール・マルクスの、生前未刊行のノートからエコロジーの思想を汲み取り分析する。ドイッチャー記念賞受賞作。スラヴォイ・ジジェクの解説も収録。
[出版社より]
著 者|斎藤幸平
出版社|KADOKAWA[角川ソフィア文庫]
定 価|1,400円+税
判 型|文庫判・並製
頁 数|432
ISBN|9784041118498
初 版|2022年10月
Contents
第一部 経済学批判とエコロジー
第一章 労働の疎外から自然の疎外へ
第二章 物質代謝論の系譜学
第二部 『資本論』と物質代謝の亀裂
第三章 物質代謝論としての『資本論』
第四章 近代農業批判と抜粋ノート
第三部 晩期マルクスの物質代謝論へ
第五章 エコロジーノートと物質代謝論の新地平
第六章 利潤、弾力性、自然
第七章 マルクスとエンゲルスの知的関係とエコロジー
Author
斎藤 幸平 Kohei Saito
1987年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。Karl Marx‘s Ecosocialism(邦訳『大洪水の前に』)によって権威あるドイッチャー記念賞を日本人初、歴代最年少で受賞。同書は世界七カ国で翻訳刊行されている。日本国内では、晩期マルクスをめぐる先駆的な研究によって日本学術振興会賞受賞。45万部を超えるベストセラー『人新世の「資本論」』で新書大賞2021を受賞。
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