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「“全般経済学”とは、生産よりも富の“消費”(つまり“蕩尽”)のほうを、重要な対象とする経済学のことである。」経済合理性の範疇に収まらない蕩尽・祝祭・宗教・エロス・芸術は、人間の喜びの本質が有用性の原理に拠って立つ生産・蓄積過程にあるのではなく、消費・蕩尽にあることを示す。
本書は人間が不可避的に内包せざるを得なかった「過剰」を考察の対象にして人間存在の根源に迫り、生を真に充実させるために、蕩尽・神聖・恍惚に代表されるこの「呪われた部分」の再考を鋭く強く促す。意識の「コペルニクス的転回」に賭けたバタイユ作品の新訳。巻末に先駆的重要論文「消費の概念」を収録。
[出版社より]
著 者|ジョルジュ・バタイユ
訳 者|酒井健
出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫]
定 価|1,300円+税
判 型|文庫判・並製
頁 数|384
ISBN|9784480098405
初 版|2018年01月
contents
第1部 理論の導入
第2部 歴史のデータ1 蕩尽の社会
第3部 歴史のデータ2 軍事企画社会と宗教企画社会
第4部 歴史のデータ3 産業社会
第5部 現代のデータ
補遺 消費の概念
Author
ジョルジュ・バタイユ Georges Albert Maurice Victor Bataille
1897−1962年。フランスの思想家。大戦前から戦後にかけて、文学・思想・芸術・宗教学・政治等広範な領域で批評活動を行い、現代に至るまで大きな影響を与えつづけている。思想書:『エロティシズム』『無神学大全』『至高性』他。小説:『青空』『眼球譚』『マダム・エドワルダ』他。
Translator
酒井 健 Takeshi Sakai
1954年東京生れ。東京大学文学部仏文科卒業、同大学大学院に進学。パリ大学でバタイユ論により博士号取得。法政大学文学部教授。
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