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エドワード・サイード没後20年。
文学、音楽、パレスチナ問題など分野横断的に論じた批評家、エドワード・サイード。ポストコロニアル批評の先駆者として『オリエンタリズム』などの著作を残した。イスラエルによるガザへの軍事攻撃が激化。いまサイードの著作が読みなおされている。彼にとって、批評とはどのような営為だったのか? 没後20年をむかえた今、その思考の軌跡をたどりつつ、現代社会における批評の意義を問う。
エドワード・サイード Said Edward
1935年、エルサレム生まれ。幼少期をカイロで過ごす。ハーヴァード大学で博士号を取得。その後、コロンビア大学で比較文学を教えつつ、パレスチナ解放運動にかかわる。主著『オリエンタリズム』は、人文学の学問領域の再編をうながす画期的な著作。2003年、ニューヨークで逝去、2023年に没後20年を迎えた。
[出版社より]
「絶望的とも思える状況にどう言葉で抗するか。サイードのテクストと粘り強く向き合う本書に、言葉による抵抗の一つの実践を見る」
——三牧聖子[国際政治学者]
著 者|中井亜佐子
出版社|書肆侃侃房
定 価|1,700円+税
判 型|四六判・並製
頁 数|208
ISBN|978-4-86385-612-7
発 行|2024年01月
Contents
序章 批評家を批評する
テクストは世界のなかにある
エドワード・サイードを語る
批評とは何か
批評家の残響を聴く
第1章 ある批評家の残響
声を装うテクスト
批評の限界?
コンラッドを聴く
近代の不協和音
友だちにはなれない
第2章 理論は旅をする
フレンチ・セオリー?
『はじまり』にフーコーもいた
オリエンタリズムの空間
廃墟の批評理論
第3章 文化と社会
批評家と共同体
旅するレイモンド・ウィリアムズ
意図をとりもどす
批評意識は理論に抗う
アカデミアからパレスチナへ
終章 人文学に“新しさ”は可能か
永遠に新しくあれ
言葉への愛
追記―希望は棄てない
Author
中井 亜佐子 Asako Nakai
1966年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は英文学。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil.)。著書に、『日常の読書学――ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む』(小鳥遊書房、2023年)、『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社、2020年)、『他者の自伝――ポストコロニアル文学を読む』(研究社、2007年)など。翻訳に、ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃』(みすず書房、2017年)など。
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