
[イベント]7/27[日]19:00より/詩の朗読会「あなたの肌をほどく」とし総子さん
NEW ARRIVALS.
新着
ジェイムズ
¥2,750
逃亡奴隷ジェイムズの過酷な旅路の果てに待つものとは──。「ハックルベリー・フィン」を過激な笑いと皮肉でくつがえした、前代未聞の衝撃作。全米図書賞&ピュリツァー賞受賞。 全米図書賞&ピュリツァー賞、驚異のW受賞。 ブリティッシュ・ブック・アワード、カーネギー賞、カーカス賞受賞。 ニューヨーク・タイムス・ベストセラー1位、2024年ベストブック最多選出。 各賞を総なめにした、2024年アメリカ文学最大の話題作。 我が身を売られる運命を知り、生き延びるために逃げ出した黒人奴隷ジェイムズ。しかし少年ハックをともないミシシッピ川をくだる彼を待ち受けるのは、あまりに過酷な旅路だった。奴隷主たちを出し抜き、ペテン師を騙し返し、どこまでも逃げていくジェイムズの逃避行の果てに待つものとは──。 黒人奴隷ジムの目から「ハックルベリー・フィン」を語り、痛烈な笑いと皮肉で全世界に衝撃を与えた怪物的話題作。 [出版社より] 「物語は往々にして誰かの人生を破壊し、利用する。だが、鮮やかなやり方で新たな命を与えることも出来る。この小説のように」 ───西加奈子 「読み始めたが最後、『ハックルベリーの冒険』を愛する私がいかに「白人」であったか、自分を笑い飛ばして痛快になる」 ───星野智幸 「米文学界の巨人、エヴァレット。容赦なくも慈悲深く、美しくも残酷で、悲劇であり茶番劇でもあるこの見事な小説は、文学史を書き換え、長らく抑圧されてきた声を私たちに聞かせてくれる」 ───エルナン・ディアズ 著 者|パーシヴァル・エヴェレット 訳 者|木原善彦 出版社|河出書房新社 定 価|2,500円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|416 ISBN|978-4-309-20928-9 発 行|2025年06月 Author パーシヴァル・エヴェレット Percival Everett 1956年生まれ。アフリカ系アメリカ人作家。南カリフォルニア大学卓越教授。これまで20作以上の長編を発表し、高い評価を受ける。"Erasure"が2023年『アメリカン・フィクション』として映画化。 Translator 木原 善彦 Yoshihiko Kihara 1967年生まれ。京都大学大学院修了。大阪大学大学院人文学研究科教授。著書に『アイロニーはなぜ伝わるのか?』ほか。訳書にウィンターソン『フランキスシュタイン』、ダーラ『失われたスクラップブック』など。
山脇道子バウハウス回想集
¥4,950
ナチズム前夜、ヴァイマール期ドイツに花開いた最先端の造形学校バウハウス。留学生としてモダニズムを痛快に生きたテキスタイル・デザイナー山脇道子(1910-2000)のエッセー20編を収める。 1930(昭和5)年、建築家の夫・巖とともに、ニューヨーク経由、大西洋航路でデッサウ・バウハウスへ。予備知識もなく門をくぐったが、「ア! これはいける」。シンプルで機能的、「芸術と技術の統合」をめざす教育に、東京・築地で茶人の家に生まれ育った道子は茶の湯と共通する感覚を見出したのだった。 カンディンスキーやアルベルスに基礎課程を学び、織物科に進級。帰国後、「図案を織る」から「素材を織る」へ、日本の織物に新しい視野を開いた。やがて晩年、機能主義に息が続かなくなって、抜け道や無駄、「間」を求める心がきざす日々にも、思い出すのは懐かしい師や友たちのこと。 巖がバウハウス校内で撮影した貴重なスナップ写真を含む図版130余点、編者による評伝と年譜を付す。 [出版社より] 著 者|山脇道子 編 者|川畑直道 出版社|みすず書房 定 価|4,500円+税 判 型|四六判/上製 頁 数|336 ISBN|978-4-622-09796-9 発 行|2025年06月 Contents バウハウスの一研究生として 日本と逆にゆくドイツの新興織物 バウハウス織物の話 バウハウスの織物について バウハウスの新標準文字 室内設備と織物 新しい手織物 バウハウス・デッサウの思い出 楽しみ――織物 建築用織物について 婦人と工芸について 五月三一日夜のグロピウス御夫妻 アルベルスの思い出 我が師カンディンスキー バウハウス・デッサウと私 バウハウスとそのデザインについて バウハウスに学んで バウハウスでの学生生活 デッサウ・バウハウス四方山ばなし わたくしのものさし 解説 年譜 文献 Author 山脇 道子 Michiko Yamawaki 1910年、裏千家の茶人の長女として東京・築地に生まれる。東京女子高等師範学校付属高等女学校卒業後、1928年、建築家・藤田巖と結婚。1930-32年、巖とともにドイツの造形学校、建築家のミース・ファン・デル・ローエ学長率いる「バウハウス」で学ぶ。初の日本人女子留学生として織物科に進級。1932年ナチの台頭を前にして帰国。テキスタイル・デザイナー、最先端のモダンガールとして活躍。1936年、「第一回帝国美術院展覧会[帝展改組一回展]」第四部・美術工芸に入選。戦後、昭和女子大学文家政学部被服美学科や日本大学芸術学部美術学科で講師をつとめた。著書に『バウハウスと茶の湯』(新潮社、1995年)がある。2000年、90歳で逝去。 Editor 川畑 直道 Naomichi Kawabata 1961年、長崎県生まれ。グラフィック・デザイナー。著書に『原弘と「僕達の新活版術」』(トランスアート、2002年/Workroom Press、韓国、2017年)。編著に『青春図會 河野鷹思初期作品集』(河野鷹思資料室、2000年)、『紙上のモダニズム』(六耀社、2002年)、『山名文夫』(トランスアート、2004年)、『亀倉雄策』(同、2006年/磐築創意有限公司、台湾、2011年)。共著に「混沌とした一九三七年」(五十殿利治・水沢勉編『モダニズム/ナショナリズム』せりか書房、2003年)、「写真壁画の時代」(五十殿利治編『「帝国」と美術』国書刊行会、2010年)など。1994-95年、山脇道子著『バウハウスと茶の湯』に編集協力。
新版 散文
¥2,420
旅、音楽、季節、そして言葉。 詩人・谷川俊太郎が60~70年代に綴った思索の記憶。 「どこまでも言葉に誠実であろうとしたひとりの詩人の文章を受け取ることができるわたしたちは、このうえなく幸福なのだと言わねばならない」──永井玲衣 旅と出会い。音楽・映画・美術についての感想。日々の思索。書くことへの自問。世界の美しさに人一倍酔いながらも、どんなささやかなものも決して感じつくし、知りつくすことができない自分に奇妙ないらだちを覚える……。詩作の根源にふれた重要な論考「発語の根はどこにあるのか」「『何ひとつ書く事はない』と書けるということ」を含む、詩人・谷川俊太郎が60~70年代に綴った貴重なエッセイ集〔1972年初版〕。解説=永井玲衣(哲学研究者)。 [出版社より] 著 者|谷川俊太郎 出版社|晶文社[晶文社ライブラリー] 定 価|2,200円+税 判 型|四六版・並製 頁 数|320 ISBN|978-4-7949-7474-7 発 行|2025年05月 Contents 旅 出会い/ニューヨークからの手紙/橋をかけろ、トンネルを掘れ!/道三態/ぶらりドライブ/自動車から馬へ/一九七二東京 季節 春の臨終/五月の空/五月に/五月の海/梅雨の季節/テーブルの上に……/室内について/青空/私の海/永遠/三好さん/不思議な力/昨日今日など 聴く 音楽のとびら/〈好き〉から〈愛〉へ/ピアノを開く時/耳で聞く詩/或る苦痛について/立ちばなし 見る クローズアップ/見知らぬ人間/静けさ/私のマリリン・モンロー/ツタンカーメンの黄金のマスク/ピカソを所有する権利/ガラスのむこう/何かしている/競技者のイメージ/LSDリポート/青い映画と無邪気/フェルメールへの渇き/暗闇の中の地球 思う 最も大切なもの/どうしてもほしいもの/思いつめる/おそろしい/チャーリーブラウンの世界/太平洋の小さなヨット/漂流者たち/教育について/本について/友情について/カネについて/後悔について/忙しいですか/おさな友だち/ひとりっ子 /自分自身への注文/前提として 言葉 発語の根はどこにあるのか/仮に勘と呼ぶ曖昧なものについて/「何ひとつ書く事はない」と書けるということ/〈公〉という一文字に発する断想/詩の現場がどこかにあるはずだ/自問自答 あとがき 解説 ためらう詩人 永井玲衣 Author 谷川 俊太郎 Shuntaro Tanikawa 1931年東京生まれ。詩人。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。1962年「月火水木金土日の歌」で第四回日本レコード大賞作詩賞、1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』で第三十四回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』で第一回萩原朔太郎賞など受賞・著書多数。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表。作品は海外でも多数翻訳され、2020年に国際交流基金賞、2022年にストゥルガ詩の夕べ金冠賞を受賞。全国各地での朗読、ライブ活動にも力を注ぎ、詩の裾野を大きく広げた。2024年11月逝去。
あなたの肌を描く とし総子詩集
¥2,200
花の色の爪が はがれた 花弁の中に 埋もれてしまう 鮮やかすぎる 赤を残して ますます 肌は青くなる [「彩」より] 「世界のまっ心をつかみ ひかりをまぜたことばたち。とし総子の詩にはこの世界のほんとう、そのかけらだけがとどめられている」 ——茉莉亜まり[川柳人] 「海も 山も 空も 全ての宇宙を内包している とし総子さん」 ——福永祥子[詩人] 著 者|とし総子 出版社|澪標 定 価|2,000円+税 判 型|13mm*21.5mm/上製 頁 数|58 ISBN|978-4860785963 発 行|2024年11月 Author とし 総子 Souko Toshi 1987年生まれ。詩人。2024年11月澪標社より第一詩集『あなたの肌を描く』を上梓。 https://note.com/akitukiyuka/ https://www.instagram.com/akituki0530/
スピン / spin 第12号
¥330
16号限定・オールジャンルの新雑誌が創刊。 2026年に創業140周年を迎える河出書房新社が、そのカウントダウン企画として刊行する16号限定・オールジャンルの季刊誌です。小説からエッセイ、コラム、企画連載、さらには新たな書き手の誕生まで、毎号ジャンルを超えた作家による作品をお届けします。 多種多様な本や書き手との出会いをお楽しみください。 ー 日常に「読書」の「栞」を──オールジャンルの新雑誌「スピン/spin」12号目です。ジャンルに縛られない「書き手」との出会いの場を「紙」でお届けします(16号限定)。 [出版社より] 出版社|河出書房新社 定 価|300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|160 発 行|2025年06月 ISBN |4910078220759 Contents [新連載] ・佐々木譲 路上の輝き ・澤田瞳子 おぼろ影 [短歌] ・鳥さんの瞼 風にいる [短篇] ・横山拓也 潮時 [特別掲載 楽曲・歌詞] ・高田漣 街の彼方のワルツ [エッセイ] ・松本英子 湯気 ・劉佳寧 龍彥親王と中国 [連載小説] ・芦沢央 短期集中連載 おまえレベルの話はしていない(芝)(最終回) ・一穂ミチ ハイランド美星ヶ丘(第12回) ・大森美香 花と葉(第11回) ・尾崎世界観 すべる愛(第11回) ・恩田陸 そして金魚鉢の溢れ出す午後に、(第12回) ・堂場瞬一 連作 罪と罪(第12回) ・中村文則 彼の左手は蛇(最終回) ・藤沢周 利休残照(第12回) [連載詩]第9回 ・最果タヒ キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる――火の鳥未来編詩集 [紙の話] 第12回 ・奈良裕己 紙とシルクスクリーン印刷の話 [詩歌の話/詩歌の楽園 地獄の詩歌]第12回 ・渡辺祐真 俳句の歴史 その2 〜明治末期から昭和初頭まで、俳壇はいかに分裂したのか?〜 [本の話] ・西岡勉 山根さんの本作り [連載書評/絶版本書店 手に入りにくいけどすごい本] ・服部真里子 無表情の神 ・昼間匠 書店員としての原点 [連載エッセイ/書を買おう、街へ出よう。] 第12回 ・斉藤壮馬 「THE WORLD (IS MADE OUT OF) CLOSED ROOMS.」 [紙のなまえ]
世界 2025年7月号
¥1,045
【特集1】憎悪の政治学 憎しみはどこから生まれるのか。 財務省解体を訴えるデモ、誹謗中傷が続く兵庫県知事選問題、 クルドの人々 や在日外国人への差別的言動……。「既得権益側」「自分たちの領分を脅かす」とみなす相手への敵意を煽り、それがSNSを通じて増幅される。 とどまるところを知らない苛烈な攻撃、その根源を照らす。 【特集2】私たちはなぜ不安なのか 癒えない疲労、頭から離れない不安、やめられないメールやSNSのチェック……この心の危機は、何が原因なのだろう。 個人に問題を閉じ込めない社会へ。生きづらさの構造を解きほぐしてみる。 [出版社より] 出版社|岩波書店 定 価|950円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|296 発 行|2025年06月 ISBN |4910055010755 Contents ┏━━━┓ ┃特集 1┃憎悪の政治学 ┗━━━╋…──────────────────────────────── 誹謗中傷の洪水に立つ──「報道特集」兵庫県知事選検証から 曺琴袖(TBS「報道特集」編集長) 取り残された人々の財政ポピュリズム──財務省解体デモの論理と心情 伊藤昌亮(成蹊大学) 女性への制裁という「エンタメ」──ミソジニーの収益化とColabo攻撃 小川たまか(ライター) どのような憎悪か?──ランシエールから考える 鈴木亘(東京大学) 排外主義を動かす政治──クルド人差別とヘイトの本質 倉橋耕平(創価大学) ┏━━━┓ ┃特集 2┃私たちはなぜ不安なのか ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈座談会〉 人は会話しながら生きている 小澤いぶき(児童精神科医)×名郷直樹(医師)×松山純子(社労士)×森川すいめい(精神科医) SOSを出さない日本人──規範を優先する社会 石井敬子(名古屋大学) 〈インタビュー〉 雑談が人を救うこともある 松本俊彦(精神科医) 「自分疲れ」と社会──やさしく混じり合う場所がどこかにある 頭木弘樹(文学紹介者) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆注目記事 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 米中対立はグローバルな自由貿易体制をどう変えるのか 梶谷 懐(神戸大学) 終末ファシズムの勃興 ナオミ・クライン(ジャーナリスト)、アストラ・テイラー(ドキュメンタリー作家)、訳=中村峻太郎(翻訳家) 〈連載〉 午前1時のメディアタイムズ 第4回 ニュースをめぐる分断線 若林 恵(編集者/黒鳥社) 日米「コメ密約」の闇─ミニマム・アクセス米と塩飽文書 山田 優(農業ジャーナリスト) 研究不正の蔓延──日本の科学はどのように蝕まれているか 田中智之(京都薬科大学) 〈連載〉 最後は教育なのか? 第10回 みんな受験を語りたがる──中村高康さんに聞く 武田砂鉄(ライター) 〈リレー連載〉 隣のジャーナリズム 「大谷バブル」と忖度報道 水谷竹秀(ノンフィクションライター) 〈スケッチ〉 ひらめきを書きとめる 古賀及子(エッセイスト) 〈シリーズ夜店〉 猟師の眼で見る 「熊問題」の人類学 北川真紀(東京大学) 〈連載〉 原発事故 検証の空白 第2回 隠された雨の汚染 添田孝史(科学ジャーナリスト) 拘禁刑で刑務所はどうなる──刑務官は変われるか 浜井浩一(龍谷大学) 市民的エネルギー管理の可能性──理想と現実のあいだから 古賀勇人(マンチェスター大学博士課程) 〈シリーズ〉 この社会の社会学 第6回 都市の「棲み分け」を可視化する 川野英二(大阪公立大学) 〈連載小説〉 不屈のひと 物語「女工哀史」 第3回(最終回) 敵、襲来 石田陽子(文筆業、編集者) 〈シリーズ〉 「戦後」解体 第4回 交差する暴力に抗う回路──在日朝鮮人の記憶とケアの倫理 李 杏理(東京経済大学) 〈インタビュー〉 「白人女性の闘いは、私たちの闘いではなかった」──『チャーチ・レディの秘密の生活』著者インタビー ディーシャ・フィルヨー(作家)、聞き手=押野素子(翻訳家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇世界の潮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇「エルドアンのトルコ」の急展開 今井宏平(ジェトロ・アジア経済研究所) ◇憲法問題としての教員の働き方改革──給特法等改正は学校を救えるか 髙橋 哲(大阪大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇本との出会い ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇読書・鑑賞日記 読んで、観て、聴いて 中村佑子(作家/映像作家) ◇本とチェック 第26回 神保町の隣人たち 金承福(クオン代表) ◇言葉と言葉のかくれんぼ 第15回 隣国語の森 チョン・スユン(翻訳家) ◇戦後の悪人正機説──大澤真幸『西洋近代の罪』 藤沢 周(小説家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●連載 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アジアとアメリカのあいだ 第7回 人間を消す国、記憶も消す国 望月優大(ライター) あたふたと身支度 第10回 いつかはグレイヘア 高橋純子(朝日新聞) 彼女たちの「戦後」 第10回 平野レミ──自由と歓待 山本昭宏(神戸市外国語大学) 「変わらない」を変える 第26回 バックラッシュとミソジニー 三浦まり(上智大学) 脳力のレッスン(277) ウクライナの影 ロシア革命そして満州国へ 寺島実郎 片山善博の「日本を診る」(188) これまでのコメ政策はミッションを間違えている 片山善博(大正大学) 気候再生のために 第34回 気候と社会の悪循環 江守正多(東京大学) いじめ後遺症 第5回 「否認」という病理 斎藤 環(精神科医) ドキュメント激動の南北朝鮮 第335回(25・4~5) 編集部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○記憶をもった鏡 西野壮平『Short Stories: Beppu』 戸田昌子(写真史家) ○岩波俳句 選・文 池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○編集後記 ○表紙画 土屋未久(表紙 問う、 2025、裏表紙 夜になる 2025) ○キャラクター・扉絵 西村ツチカ ○アートディレクション 須田杏菜 ○本文デザイン 大原由衣+安賀裕子+都井美穂子
世界 2025年6月号
¥1,045
【特集1】科学vs政治 科学者の大量解雇、研究予算の縮減。第二次トランプ政権下ですすむかつてない規模での科学への弾圧。気候変動や環境正義、DEI……。政権による言葉狩りは、大学における研究の自由をも侵食している。 日本では、任命拒否の理由も一切説明されないまま「学術会議解体法案」が今国会に提出された。法人化以降、研究力を削がれてきた日本の学術の「終わりの始まり」となってしまうのか。 民主主義の基盤を揺るがす科学への攻撃に、私たちはどう対峙すべきか。 【特集2】老いる社会 社会全体を覆っている閉塞感。その背後には何があるのだろうか。 止まらない少子高齢化と産業、社会保障への不安、深刻化するインフラ老朽化、そして、この現状へ対応できない制度の硬直……。これまでも課題とされてきた人・物・システムのありようは、いまや限界にきている。 「老い」の先を見通すことができるのか。4つの考察から探る。 [出版社より] 出版社|岩波書店 定 価|950円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|296 発 行|2025年05月 ISBN |4910055010656 Contents ┏━━━┓ ┃特集 1┃ 科学VS政治 ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈対談〉 科学という制度の破壊 隠岐さや香(東京大学)×松村一志(大阪大学) 〈インタビュー〉 学術会議解体法案は、日本の科学の死だ 山極壽一(総合地球環境学研究所所長、日本学術会議元会長) 〈ルポ〉 トランプ2・0 文化戦争と気候危機 八田浩輔(毎日新聞) 「多様性」の蹉跌──アメリカの大学で何が起きているのか 宮本ゆき(デュポール大学) ┏━━━┓ ┃特集 2┃老いる社会 ┗━━━╋…──────────────────────────────── インタビュー 就職氷河期世代の老後 近藤絢子(東京大学) 少子化・地方創生・ジェンダー──「高齢社会」の袋小路 松浦 司(中央大学) 「国民の選択」としてのインフラ老朽化 杉浦 勉(関西大学) 「まち」も歳をとっていく──北海道周縁からみえる生活基盤の臨界 勝木晃之郎(北海道新聞) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆注目記事 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「思想家」J.D.ヴァンスを読み解く 井上弘貴(神戸大学) 午前1時のメディアタイムズ 第3回 「MAGA左翼」の衝撃 若林 恵(編集者/黒鳥社) そして、「渚」へ──辺野古 軟弱地盤と呼ばれるものから 赤坂真理(作家) 〈新連載〉 原発事故 検証の空白 第1回 「安定ヨウ素剤投与指示」はどこで止まったのか? 吉田千亜(ライター) 中国の“天は崩れない”か──第二次貿易戦争を見通す視座 高口康太(ジャーナリスト) ネタニヤフ政権の延命策──ガザ 遠ざけられた恒久停戦 鈴木啓之(東京大学) 戦争を糧に増殖を遂げるロシア経済 服部倫卓(北海道大学) 韓国政治と「民主主義の後退」 磯崎典世(学習院大学) 採掘をめぐる“ディール”──終わりなきコンゴ民主東部紛争 今泉 奏(朝日新聞) 〈リレー連載〉 隣のジャーナリズム 私の「八月ジャーナリズム」 栗原俊雄(毎日新聞) 〈スケッチ〉 雑誌の庭 しりあがり寿(漫画家) 〈シリーズ夜店〉 立場性を引き受けること──「慰安婦」問題に関わる日本人男性たちの語りから 朴沙羅(ヘルシンキ大学) 〈連載小説〉 不屈のひと 物語「女工哀史」 第2回 それぞれの紡績工場 石田陽子(文筆業、編集者) 〈戦後80年対談〉 田中角栄は何を見ていたのか 田中眞紀子(元外務大臣)×真山 仁(小説家) 虚構の黙秘権 取調べ拒否できない日本 デイビッド・T.ジョンソン(ハワイ大学) 訳=秋元由紀(翻訳家) 〈シリーズ〉 「戦後」解体 第3回 自発的優生思想の源流を探る 横山 尊(広島大学) ヨーロッパで踊りながら採集したクルド移民の物語 金井真紀(文筆家、イラストレーター) 〈連載〉 この社会の社会学 第5回 「三歳児神話」に挑む 柴田 悠(京都大学) 「この糸につかまりなさい」──『編むことは力』著者インタビュー ロレッタ・ナポリオーニ(エコノミスト)、聞き手=佐久間裕美子(ライター) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇世界の潮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇トランプ関税 国際経済体制を揺るがす政権内対立 高橋和宏(法政大学) ◇軍政下のミャンマー大地震──人道支援のジレンマ 今村真央(山形大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇本との出会い ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇中国ディアスポラ書店の風 吉岡桂子(朝日新聞) ◇本とチェック 第25回 社長の仕事 金承福(クオン代表) ◇言葉と言葉のかくれんぼ 第14回 「サラン」を使うとき 斎藤真理子(翻訳家) ◇読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 長谷部恭男(早稲田大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●連載 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アジアとアメリカのあいだ 第6回 敵でもなく友でもなく、ただの隣人として 望月優大(ライター) あたふたと身支度 第9回 若作り 高橋純子(朝日新聞) 彼女たちの「戦後」 第9回 吉田ルイ子──Something we can do 山本昭宏(神戸市外国語大学) 「変わらない」を変える 第25回 「超現実」のアメリカ 三浦まり(上智大学) 気候再生のために 第33回 米国 気候科学の危機 高村ゆかり(東京大学) 片山善博の「日本を診る」(187) 図書館閉館問題から見えてくる自治体のモラル欠如 片山善博(大正大学) 脳力のレッスン(276) 「北の黒船」ロシアの来航再考 寺島実郎 いじめ後遺症 第4回 長期的影響のエビデンス──旭川市いじめ自殺(3) 斎藤 環(精神科医) ドキュメント激動の南北朝鮮 第334回(25・3~4) 編集部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○記憶をもった鏡 岩波友紀『Blue Persimmons』 戸田昌子(写真史家) ○岩波俳句 選・文 池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○編集後記 ○表紙画 土屋未久(表紙 何処へ 2025、裏表紙 残る 2025) ○キャラクター・扉絵 西村ツチカ ○アートディレクション 須田杏菜 ○本文デザイン 大原由衣+安賀裕子
百年の孤独
¥1,375
蜃気楼の村を開墾しながら孤独に生きる一族。目も眩むその宿命を描いた百年の物語。 蜃気楼の村マコンドを開墾しながら、愛なき世界を生きる孤独な一族、その百年の物語。錬金術に魅了される家長。いとこでもある妻とその子供たち。そしてどこからか到来する文明の印……。目も眩むような不思議な出来事が延々と続くが、予言者が羊皮紙に書き残した謎が解読された時、一族の波乱に満ちた歴史は劇的な最後を迎えるのだった。世界的ベストセラーとなった20世紀文学屈指の傑作。 [出版社より] 著 者|ガブリエル・ガルシア=マルケス 訳 者|鼓直 出版社|新潮社[新潮文庫] 定 価|1,250円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|672 ISBN|978-4-10-205212-9 発 行|2024年06月 Contents 百年の孤独 注解 訳者あとがき 改訳新装版のための訳者あとがき 解説 筒井康隆 Author ガブリエル・ガルシア=マルケス Marquez,Gabriel Garcia 1927-2014。コロンビア、アラカタカ生まれ。ボゴタ大学法学部を中退し、新聞記者となって欧州各地を転々とした後、1955年に処女作『落葉』を発表。1967年『百年の孤独』によって一躍世界が注目する作家となった。『族長の秋』『予告された殺人の記録』『コレラの時代の愛』『迷宮の将軍』など次々と歴史的傑作を刊行し、1982年にはノーベル文学賞を受賞した。 Translator 鼓 直 Tadashi Tsudumi 1930-2019。旧朝鮮生れ。東京外事専門学校卒業。神戸市外大、神奈川大などでスペイン語を講じながらボルヘス、アストゥリアス、カルペンティエール、コルタサル、ドノソ、ガルシア=マルケスなどの主要作品を翻訳し、ラテンアメリカ文学ブームを牽引した。法政大学教授や日本スペイン協会理事長を歴任。瑞宝中綬章、スペイン民功騎士十字章を受章。
私たちはどう生きるべきか
¥1,650
社会の10%の人が倫理的に生きれば、政府が行う社会変革よりもずっと大きな力となる。環境・動物保護の第一人者が、現代に生きる意味を鋭く問う。 私的利益と倫理が衝突する場合、あなたならどうするか。もしもあなたが姿を消して、誰にも知られずに何でも好きなものを手に入れられるような場合、すべての倫理的基準を捨て去るのが合理的な判断なのだろうか。それでも正義を重んじるとすれば、そこにはどんな理由があるだろう。 西洋倫理学の伝統からプラトン、ルソー、カント等の豊富な議論をとりあげて新たな角度から解明しつつ、経済倫理、遺伝子操作等のアクチュアルな問題を考察。『実践の倫理』『動物の解放』の著者であり、環境・動物保護運動のリーダーとしても活躍する著者が、理論と実践の両側面から現代倫理を徹底的に再考する! [出版社より] 著 者|ピーター・シンガー 訳 者|山内友三郎 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,500円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|472 ISBN|9784480095817 発 行|2013年12月 Contents 第1章 究極の選択 第2章 「そのどこが私のためになるんだ」 第3章 世界を使い果たす 第4章 この生き方の由来はどこにあるのか 第5章 利己心は人の遺伝子の中にあるか 第6章 日本人の生き方 第7章 お返し戦術 第8章 倫理的に生きる 第9章 倫理の本性 第10章 ある目的のために生きる 第11章 よい生き方 Author ピーター・シンガー Peter Singer 1946年生まれ。オーストラリア生まれ。メルボルン大学をへてオックスフォード大学で、R.M.ヘアのもとで学位取得。メルボルンのモナッシュ大学生命倫理学センター所長、国際生命倫理学会会長歴任。現在プリンストン大学、モナッシュ大学教授。優れた倫理学者として世界的に高名なだけでなく、動物解放、菜食主義、難民救済、環境保護などの実践運動のリーダーとして国際的、精力的に活躍。 Translator 山内 友三郎 Tomosaburo Yamauchi 年秋田県生まれ。京都大学文学部卒業。大阪教育大学名誉教授。
外道の細道
¥1,320
ドキュメンタリー製作のため、敬愛する作家ブコウスキーの足跡をたどる旅に出る作家「マーチダ」。プロデューサー・蟇目ヒシャゴ、笑福亭鶴瓶然としたディレクター・稲村チャルベなど、メディア界隈に棲息する外道どもに導かれる珍道中は、次第に地獄めぐりの様相を呈していく。最高にくだらなく、オフビートな実録ロード小説。『真説・外道の潮騒』を文庫化。 [出版社より] 著 者|町田康 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,200円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|368 ISBN|978-4-309-42167-4 発 行|2025年02月 Author 町田 康 Ko Machida 1962年大阪生まれ。「きれぎれ」で芥川賞、『告白』で谷崎潤一郎賞、『宿屋めぐり』で野間文芸賞など、受賞多数。他の著書に『くっすん大黒』『ホサナ』『ギケイキ』『口訳 古事記』『宇治拾遺物語』など。
インドラネット
¥946
SOLD OUT
おまえのために死んでもいい。危険な目に逢い続ける男が最後に見たものは。 平凡な顔、運動神経は鈍く、勉強も得意ではない――何の取り柄もないことに強いコンプレックスを抱いて生きてきた八目晃は、非正規雇用で給与も安く、ゲームしか夢中になれない無為な生活を送っていた。唯一の誇りは、高校の同級生で、カリスマ性を持つ野々宮空知と、美貌の姉妹と親しく付き合ったこと。だがその空知が、カンボジアで消息を絶ったという。空知の行方を追い、東南アジアの混沌の中に飛び込んだ晃。そこで待っていたのは、美貌の三きょうだいの凄絶な過去だった……。 [出版社より] 著 者|桐野夏生 出版社|KADOKAWA[角川文庫] 定 価|860円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|432 ISBN|9784041143209 発 行|2024年07月 Contents 第一章 野々宮父の死 第二章 シェムリアップの夜の闇 第三章 ニェットさんの青唐辛子粥 第四章 さらば青春 第五章 冷たい石の下には 第六章 インドラの網 解説 高野秀行 Author 桐野 夏生 Natsuo Kirino 1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞。99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞、10年、11年に『ナニカアル』で島清恋愛文学賞と読売文学賞の二賞を受賞。1998年に日本推理作家協会賞を受賞した『OUT』は04年エドガー賞候補となる。15年紫綬褒章を受章。
詩の構造についての覚え書——ぼくの《詩作品入門》
¥1,210
詩とは何か。 詩を、作者の心情の直接的発露であり、それを伝える手段だとする見方は根強い。だが、詩において言葉は日常の用法とは異なる態度で取り扱われる。それゆえ、著者が「詩は表現ではない」と明言したとき、旧来の詩観は大きく揺さぶられることとなった。 言葉を関係性によって捉えることが重視され、「作者─発話者─主人公」の区別に紙幅が費やされる。これらを通し、われわれは詩がどのようにして成り立つのか、その秘密に近づけるだろう。詩とはいったい何か。この問題を追究したものとして本書に並び立つ書はいまもって少ない。実作者も鑑賞者も一度は読んでおきたい詩作品入門。解説=野村喜和夫。 [出版社より] 著 者|入沢康夫 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,100円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|208 ISBN|978-4-480-51292-5 発 行|2025年03月 Contents 第1回 はじめに Ⅰ 手もちの材料と道具の点検 A 詩は表現ではない B 作品の構成の素材は単語だけではない 第2回 C 詩が、主として語のイマージュに依存するという考えは不適当であり、同様に、比喩(直喩・暗喩)に主な拠り所を持つという説にも、無限定には同意できない D 個々の要素の持つ意味の重層性や潜在的情動力は、適切な構造の中にところを得て、はじめて発揮される E 擬物語詩は、あり得べき詩作品の構造の一つのタイプである 第3回 Ⅱ なぜ詩の構造を云々するのか 第4回 Ⅲ 基本的な諸問題についての雑然たるメモと、そのまとめ A 作品とその要素(素材) B 素材としての言葉のありよう C 言葉を素材とするということ 第5回 D 詩人 ―― 発話者 ―― 主人公 E どんな作品においても《詩人》と《発話者》は別である Author 入沢 康夫 Yasuo Irisawa 1931-2018年。島根県生まれ。詩人、フランス文学者。東京大学文学部フランス文学科卒業。同大学大学院フランス語フランス文学科修士課程修了。詩集『季節についての試論』でH氏賞を受賞。長詩と注釈からなる『わが出雲・わが鎮魂』で読売文学賞を受賞。『入澤康夫〈詩〉集成 1951-1994』『唄──遠い冬の』の詩作で毎日芸術賞受賞。詩論も多数執筆。『ネルヴァル全集』の監修や『新校本宮沢賢治全集』の編集にも携わる。
新編 人と人との間
¥1,430
「あいだ」理論の出発点。 精神病理を人間の在り方の一様相として論じてきた著者によるキー概念「間」(「あいだ」)。自己存在の根底にある超個人的な場所としての「人と人との間」は、現代思想に大きな影響を与えた。本書は、ドイツ留学時に思索した日本人論としてこの概念を世に問うた一冊である。 日本人特有の精神病的生き方をさまざまな現象を通して思索するとともに、日本的精神症状とされる対人恐怖、貰子幻想の病理を解明。さらに「間」理論を和辻哲郎の『風土』、土居健郎の「甘え」理論と併せて検討して、人間存在の様相を詳らかにする。文庫化にあたり講演「人と人とのあいだの病理」を併録。解説=清水健信。 [出版社より] 著 者|木村敏 出版社|筑摩書房[ちくま学芸文庫] 定 価|1,300円+税 判 型|文庫判[並製] 頁 数|320 ISBN|978-4-480-51299-4 発 行|2025年03月 Contents 人と人との間――精神病理学的日本論 はしがき 第一章 われわれ日本人 第二章 日本人とメランコリー 第三章 風土と人間性 第四章 日本語と日本人の人間性 第五章 日本人の精神病理 第六章 文化を超えた精神医学 人と人とのあいだの病理 一 交換不可能な個人の心 二 人と人との“あいだ”への関心 三 “あいだ”をめぐる病理 四 自己と“あいだ” 文庫解説 木村敏とドイツの間、木村敏と京都学派の間 清水健信 Author 木村 敏 Bin Kimura 1931年、旧朝鮮生まれ。1955年、京都大学医学部卒業。現在、京都大学名誉教授、河合文化教育研究所所長・主任研究員。専攻、精神病理学。著書に『自覚の精神病理』(紀伊國屋書店)、『異常の構造』(講談社現代新書)、『時間と自己』(中公新書)、『木村敏著作集』全8巻(弘文堂)、『関係としての自己』(みすず書房)、『臨床哲学講義』(創元社)、『あいだ』『自己・あいだ・時間』『分裂病と他者』(ちくま学芸文庫)など。訳書多数。1981年にシーボルト賞、1985年にエグネール賞、2003年に和辻哲郎文化賞、2010年に『精神医学から臨床哲学へ』(ミネルヴァ書房)で毎日出版文化賞を受賞。
純喫茶図解
¥1,650
『銭湯図解』で話題の画家・塩谷歩波が建築の図法で描く、唯一無二の空間。都内近郊の“純喫茶図解”18軒をオールカラーで収録!眺めて、読んで楽しいイラストエッセイ集。 アンティークの調度品にシェードランプの薄明り、個性あふれる床タイル、妖しく微笑むトーテムポール……。都心には、建築やインテリア、メニューの隅々にまで店主のこだわりが詰まった魅力あふれる純喫茶がひしめき合っています。 そんな純喫茶の魅力を、画家・塩谷歩波さんが建築の図法で描き、実際に足を運んで食べたメニューや店主へのインタビューなど、イラストと写真、文章でお届けします。著者の緻密で温かい絵に思いを巡らせながら、純喫茶に足を運んでみませんか? [出版社より] 著 者|塩谷歩波 出版社|幻冬舎 定 価|1,500円+税 判 型|新書判 頁 数|128 ISBN|9784344044258 発 行|2025年04月 Contents 第1章 ノスタルジックな純喫茶 西荻窪 それいゆ/蔵前 らい/渋谷 茶亭羽當/神保町 ラドリオ/津田沼 珈琲屋からす/高円寺 珈琲亭七つ森 第2章 豪華絢爛な純喫茶 上野 Coffee Shopギャラン/銀座 トリコロール 本店/上野 喫茶 古城 第3章 音を楽しむ純喫茶 渋谷 名曲喫茶ライオン/阿佐ヶ谷 ヴィオロン/吉祥寺 バロック/新宿 らんぶる 第4章 ひとクセ光る純喫茶 神保町 さぼうる/阿佐ヶ谷 gion/吉祥寺 くぐつ草/御茶ノ水 穂高/都立家政 Coffee&Lunch つるや Author 塩谷歩波 Honami Enya 1990年東京都生まれ。早稲田大学大学院(建築学専攻)修了。設計事務所、高円寺の銭湯・小杉湯の番頭を経て、2021年より画家として独立。設計事務所休職中に通い始めた銭湯に救われ、銭湯の建物内部を俯瞰で描く「銭湯図解」をSNS上で発表し、話題に。2019年に『情熱大陸』(TBS)に出演、2022年には自身の半生をモデルにしたドラマ『湯あがりスケッチ』(ひかりTV)が配信されるなど注目を集める。現在は、飲食店、ギャラリー、茶室など、様々な建物の図解を制作するほか、入浴施設などのデザイン監修も手がける。著書に『銭湯図解』(中央公論新社)、『湯あがりみたいに、ホッとして』(双葉社)、『塩谷歩波作品集』(玄光社)がある。
自分の感受性くらい
¥770
自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ もっとも人気のある詩人の、もっとも有名な詩集。なかでも突出した人気を誇る表題作は、自分で考え続けること、自立した知性を磨き続けることの大切さをうたい、そのメッセージ性の強い言葉は、自分自身への問いかけとして多くの読者の共感をよび、やすきに流れる心を戒めてきた。現代詩の枠をこえた感動の名著。解説=伊藤比呂美。 [出版社より] 著 者|茨木のり子 出版社|岩波書店[岩波現代文庫] 定 価|700円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|124 ISBN|9784006023683 発 行|2025年04月 Contents 詩集と刺繡 癖 自分の感受性くらい 存在の哀れ 知命 * 青年 青梅街道 二人の左官屋 夏の声 廃屋 孤独 友人 底なし柄杓 波の音 * 顔 系図 木の実 四海波静 殴る 鍵 茨木のり子の詩の魅力(伊藤比呂美) 初出一覧 茨木のり子著作目録 Author 茨木 のり子 Noriko Ibaragi 1926–2006年.〈現代詩の長女〉とも称される,戦後の日本を代表する現代詩人.1953年,川崎洋と二人で同人詩誌「櫂」を創刊.「わたしが一番きれいだったとき」をはじめとする作品群で戦時下の女性の青春を描く.敗戦を契機にひらかれた幅広い社会意識と健康な批評精神が特徴で,スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる,主張のある詩,論理の詩,倫理の詩,あるいは「自分の感受性くらい」のような,読者を励ます,人を奮い立たせてくれる詩が多い.他の詩集に,『対話』『見えない配達夫』『倚りかからず』『歳月』など,また訳詩集に『韓国現代詩選』(読売文学賞)がある.
エスノグラフィ入門
¥1,056
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「場面を描く、生活を書く」『タイミングの社会学』(紀伊國屋じんぶん大賞2024第2位)の著者、最新刊。エスノグラフィの息遣いを体感する入門書。 生活を書く、それがエスノグラフィの特徴です。そして、もっとも良質なエスノグラフィの成果は、 苦しみとともに生きる人びとが直面している世界を表し出すところに宿るものです。もともと人類学で発展したこの手法は、シカゴ学派を拠点に、 社会学の分野でも広がっていきました。本書では、5つのキーワードに沿って、そのおもしろさを解説していきます。予備知識はいりません。ぜひ、その魅力を体感してください。 [出版社より] 著 者|石岡 丈昇 出版社|筑摩書房[ちくま新書] 定 価|960円+税 判 型|新書判 頁 数|304 ISBN|978-4-480-07646-5 発 行|2024年09月 Contents はじめに エスノグラフィとは/本書の著者について/エスノグラフィの核心/本書のスタイル/あるひとつの入門書 第1章 エスノグラフィを体感する 通夜と賭けトランプ/センス・オブ・ワンダー/海の少年/場面と主題/二重写しに見る/フィールド調査の十戒/フィールドの人びととの関係のあり方/調査の進め方/社会学的に観察する/フィールド調査のねらい/本章のまとめ コラム1 サイクリストの独自世界 第2章 フィールドに学ぶ 経験科学/フィールド科学/雪かきの現場から/モノグラフ/可量と不可量/不可量を書く/ボクサーの減量の事例/人びとの経験に迫る/身体でわかる/フィールドへのエントリー/漁民から見る/人びとの対峙する世界/本章のまとめ コラム2 ペットによる社会的影響とその効果 第3章 生活を書く シカゴ学派/生活を見る眼/アフリカの毒/同時代の人びとへ/地続きの人類学/生活実践へ/日常生活批判/差別の日常/「いま―ここ」の注視/「人びとの方法」への着目/遠近法的アプローチ/まひるのほし/本章のまとめ コラム3 遊びとしての公的空間での眠り 第4章 時間に参与する 生活論/生活を読み取る/生活環境主義/「森林保護」による生活破壊/時間へ/ボクサーの「典型的な一日」/時間的単位を知る/周期性とリズム/時間をめぐる困難/生が「生活」になるとき/共に活動すること/私の失敗談/本章のまとめ コラム4 手話サークルから見るろうコミュニティとコロナウイルス 第5章 対比的に読む 図書館の歩き方/探索することの魅力/「赤青」の色鉛筆/読みの体感/エスノグラフィを読む/裏舞台だけを読まない/着眼点の移植/対比的に発見する/データをつくる/本章のまとめ コラム5 リスクから見るサブカルチャー 第6章 事例を通して説明する フィリピンとの出会い/繰り返し通うこと/対比という方法/事例を通した説明/論理の解明へ/羅生門的手法/客観性から客観化へ/ミクロ・マクロ問題/バンコクのバイクタクシー/エスノグラフィとルポルタージュ/本章のまとめ コラム6 部活動におけるケガの社会学 おわりに――次の一歩へ 学ぶこと/受苦を生きる/楽しみと苦しみ あとがき――読書案内をかねて 参考文献 索引 Author 石岡 丈昇 Tomonori Ishioka 1977年、岡山市生まれ。専門は社会学/身体文化論。日本大学文理学部社会学科教授。フィリピン・マニラを主な事例地として、社会学/身体文化論の研究をおこなう。著作に『タイミングの社会学──ディテールを書くエスノグラフィー』(青土社、2023年、紀伊國屋じんぶん大賞2024第2位)、『ローカルボクサーと貧困世界──マニラのボクシングジムにみる身体文化』(世界思想社、2012年、第12回日本社会学会奨励賞。2024年に増補新版)、共著に『質的社会調査の方法──他者の合理性の理解社会学』(岸政彦・丸山里美との共著、有斐閣、2016年)など。
世界の教育はどこへ向かうか——能力・探究・ウェルビーイング
¥990
デジタル化やグローバル化などの社会変化を背景に、世界各国が教育改革を加速させている。本書は国連やOECD、ユネスコなどの国際機関、各国での議論を踏まえ、これからの教育を考察する。新たな時代に求められる能力や主体性、ウェルビーイングとは何か。各国が直面する教師不足や過重なカリキュラムへの対応策は。そして、日本に欠けている点とは。一人ひとりの子供が尊重された、あるべき教育、学校の未来を探る。 [出版社より] 著 者|白井俊 出版社|中央公論新社[中公新書] 定 価|900円+税 判 型|新書判 頁 数|232 ISBN|978-4-12-102844-0 発 行|2025年02月 Contents はじめに 序 章 変わる世界の教育 1 デジタル化の影響 2 「学力世界一」の交替 3 教師を取り巻く環境の変化 第一章 教育は何を目指すべきか 1 世界のパラダイム転換 2 国連が採択したSDGs 3 ウェルビーイングへの注目 4 人間重視に立ち返る 第二章 「主体性」を捉え直す 1 理想と現実のギャップ 2 そもそも共通理解はあるのか 3 国際的な視点から問い直す 第三章 子供たちに求められる「能力」 1 能力とは何か 2 「非認知能力」の重要性と落とし穴 3 能力を発揮する方向 第四章 「探究」の再検討 1 「総合的な学習の時間」の導入 2 前提としての方法論 3 成功するための条件 第五章 何をどこまで学ぶべきか 1 「広さ」と「深さ」のトレードオフ 2 問題の背景 3 見えてきた解決策 Author 白井 俊 Shun Shirai 1976年生まれ。埼玉県出身。東京大学法学部卒業。コロンビア大学法科大学院修士課程修了。2000年文部省(現・文部科学省)に入省し、同省生涯学習政策局(現・総合教育政策局)、初等中等教育局、高等教育局、国際統括官付等で勤務。その間、徳島県教育委員会、OECD(経済協力開発機構)、独立行政法人大学入試センターに出向。2023年8月より内閣府に出向し、現在、同府科学技術・イノベーション推進事務局参事官(研究環境担当、大学改革・ファンド担当)。
緑地と文化——社会的共通資本としての杜
¥1,034
明治神宮外苑において百年の星霜を重ねた樹木の伐採が強行された。これは決して一地域の問題にとどまらない、持続可能な社会の根幹に関わる事態だ。なぜこのような事態が起きてしまったのか。人間と自然の未来はどうなっていくのか。都市と緑地の持続可能性を歴史的パースペクティブと国際比較の視点から問い直す。 [出版社より] 著 者|石川幹子 出版社|岩波書店[岩波新書] 定 価|940円+税 判 型|新書判/並製 頁 数|252 ISBN|9784004320609 発 行|2025年04月 Contents はじめに 序 章 問題の根源はどこにあるのか 1 神宮外苑で強行された都市の杜の伐採 2 何のための再開発か 3 水資源の枯渇による内苑の杜の危機 4 市民との対話の拒否 第一章 社会的共通資本としての緑地とは何か 1 社会的共通資本としての緑地(グリーンインフラ) 2 時空を超えた社会的イノヴェーション 第二章 林泉都市・東京の歴史的パースペクティヴ 1 東京の基層としての「林泉都市」 2 太政官布達による「公園」の誕生 3 林泉都市の消長 4 東京市区改正設計における公園 5 幻の日本大博覧会 6 世紀のプロジェクトの始動 第三章 歴史の重層する杜──明治神宮内苑 1 井伊家下屋敷・共楽の林泉 2 難問を解く 3 百年の杜の実験と現在 第四章 別天地をつくる 1 別天地 2 代々木野の美の発見 3 水の枯渇による小川の消滅 4 杜を創り出した人びと 第五章 民衆がつくった杜──明治神宮外苑 1 林泉をつくる 2 都市美運動・イチョウ並木・パークシステム 3 ナンジャモンジャ物語 4 近代スポーツ揺籃の地 5 外苑を襲う荒波 第六章 不都合な真実──怒涛の規制緩和 1 外苑再開発事業の構図 2 「公園まちづくり制度」 3 外苑に適用された規制緩和の段階的検証 4 環境影響評価の検証 5 都市計画関連「手続き」の検証 6 再開発に伴うイチョウ並木のサステイナビリティの危機 7 失われていく文化資産――外苑を彩る歴史的樹木 第七章 文化を支える緑地 1 手渡された文化資産 2 杜の都・仙台の四百年 3 水と緑の回廊を創る 4 復興まちづくりと文化の再生 5 北の大地・帯広の森 6 鎮魂の杜・広島 展 望 未来へと手渡していく社会の冨 1 市民的自由の場 2 挫折することのなかった東京の杜 3 伊勢神宮・千三百年の杜 4 「千年の杜・東京」へ 5 杜の思想 6 「社会的共通資本」のサステイナビリティ あとがき 参考文献・出典 Author 石川 幹子 Mikiko Ishikawa 1948年宮城県生まれ.東京大学農学部卒業,ハーバード大学デザイン学部大学院修了.環境計画・設計.農学博士,技術士.計画・設計に,「21世紀の公園」(EU環境基金最優秀賞),「学びの森」(土木学会デザイン賞最優秀賞),「水と緑の回廊計画」(みどりの学術賞),「四川汶川大地震・農耕文明遺産地設計」(都江堰市文化功労栄誉賞),「東日本大震災復興・宮城県岩沼市」(日本都市計画学会石川賞),「ブータン王国ロイヤルパーク設計」など.東京都都市計画審議会委員,公園審議会委員などを歴任. 現在─中央大学研究開発機構・機構教授.東京大学名誉教授, 著書─『都市と緑地』(岩波書店,日本都市計画学会論文賞),『グリーンインフラ』(中央大学出版部,日本造園学会学会賞)など.
ザ・ブック・オブ・ザ・リバー
¥2,420
フーダニットの針が挿さってゆく水風船 現代川柳の到達点とも言える、異次元の2025句を収録する川合大祐第三川柳句集。『スロー・リバー』『リバー・ワールド』と続いてきた前人未到の現代川柳プロジェクト「リバー」シリーズ、ついに完結。 [出版社より] [ 収録句より ] ずっとのろしをみていた鼻行類の図鑑 奥村という説得を思いつく 未確認飛行物体(F・カフカ) 砂漠から巨大舞妓が立ちあがる 9の字を校庭に描く時の暮れ バカミスに犬小舎をでる犬 朝だ 納屋を焼く完全言語もとめつつ 著 者|川合大祐 出版社|書肆侃侃房 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|336 ISBN|978-4-86385-671-4 発 行|2025年05月 Contents 第一章 モルグ街の殺人 第二章 父が消えた 第三章 森の生活 第四章 失踪日記 第五章 言葉と物 第六章 われ逝くもののごとく 第七章 非現実の王国で 第八章 重力と恩寵 第九章 櫻の園 第十章 時間 第十一章 S,M,L,XL 第十二章 天井桟敷の人々 第十三章 燃える世界 第十四章 バベルの図書館 第十五章 ディコンストラクション 第十六章 襞 第十七章 森の生活 Author 川合大祐 Daisuke Kawai 川柳作家。1974年長野県生まれ。「川柳の仲間 旬」同人を経て、「川柳スパイラル」同人。ブログ「川柳スープレックス」共同執筆者。著書『スロー・リバー』(あざみエージェント、2016年)、『リバー・ワールド』(書肆侃侃房、2021年)、共著『はじめまして現代川柳』(書肆侃侃房、2020年)。
裸のランチ 完全版
¥1,540
麻薬中毒のエージェント、リーは捜査の手を逃れてニューヨークを脱出、ついには魑魅魍魎の跋扈するインターゾーンへ……。猥褻な描写、入り乱れる時系列、発表時に大論争を巻き起こしながら、二十世紀アメリカ文学史上、不動の地位を獲得したビートニク文学の最高傑作。最新テキストを元に全面的に訳文が見直された完全版。 [出版社より] 著 者|ウィリアム・バロウズ 訳 者|鮎川信夫 改 訂|山形浩生 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,400円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|392 ISBN|978-4-309-46815-0 発 行|2025年05月 Author ウィリアム・S・バロウズ William S. Burroughs 1914年、米国ミズーリ州生まれ。作家。53年、麻薬中毒者を描いた『ジャンキー』でデビュー。『裸のランチ』は世界的な反響を呼び、ビートニク文学の代表作となる。著書に『ソフトマシーン』『ノヴァ急報』他。 Translator 鮎川 信夫 Nobuo Ayukawa 1920年、東京生まれ。詩人、評論家、翻訳家。早稲田大学英文科中退。詩誌「荒地」創刊に参加。作詩と詩論の両面にわたり、戦後詩の代表者の一人となる。86年逝去。代表作に「死んだ男」「現代詩とは何か」他。 山形 浩生 Hiroo Yamagata 1964年東京都生まれ。評論家、翻訳家。訳書にオーウェル『動物農場』、ケインズ『新訳 平和の経済的帰結』、ミルグラム『服従の心理』、ピケティ『21世紀の資本』(共訳)他。著書に『翻訳者の全技術』他。
ジャンキー 完全版
¥1,320
麻薬中毒者=ジャンキーのリーはニューヨークからメキシコシティまで各地を転々としながら、麻薬漬けの日々を送る…『裸のランチ』で驚異的な反響を巻き起こしたバロウズのデビュー作にして、戦後アメリカのアンダーグラウンド文化が色濃く反映された自伝的小説。最新テキストを元に全面的に訳文が見直された完全版。 [出版社より] 著 者|ウィリアム・バロウズ 訳 者|鮎川信夫 改 訂|山形浩生 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|1,200円+税 判 型|文庫判/並製 頁 数|296 ISBN|978-4-309-46816-7 発 行|2025年05月 Author ウィリアム・S・バロウズ William S. Burroughs 1914年、米国ミズーリ州生まれ。作家。53年、麻薬中毒者を描いた『ジャンキー』でデビュー。『裸のランチ』は世界的な反響を呼び、ビートニク文学の代表作となる。著書に『ソフトマシーン』『ノヴァ急報』他。 Translator 鮎川 信夫 Nobuo Ayukawa 1920年、東京生まれ。詩人、評論家、翻訳家。早稲田大学英文科中退。詩誌「荒地」創刊に参加。作詩と詩論の両面にわたり、戦後詩の代表者の一人となる。86年逝去。代表作に「死んだ男」「現代詩とは何か」他。 山形 浩生 Hiroo Yamagata 1964年東京都生まれ。評論家、翻訳家。訳書にオーウェル『動物農場』、ケインズ『新訳 平和の経済的帰結』、ミルグラム『服従の心理』、ピケティ『21世紀の資本』(共訳)他。著書に『翻訳者の全技術』他。
偉大な作家生活には病院生活が必要だ
¥2,200
生死の淵をさまよう闘病生活の果てに、左側麻痺の身となりながら生還した偉大な作家の驚異的な軌跡(奇跡!)。待望の生還第一作にして、病の前後を記録した前代未聞のエッセイ集。 [出版社より] 著 者|中原昌也 出版社|河出書房新社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判・並製 頁 数|192 ISBN|978-4-309-03939-8 発 行|2024年12月 Contents 1 生存記録二〇二〇‐二〇二三(抄) 2 ぼくの採点症二〇一一‐二〇一四 3 ゾンビ的考察 ゾンビ映画、ジャンルとしての終わり ディストピア映画について Cinnamon Girl まいべけっと 4 わたしは横になりたい 5 生存記録二〇二四 偉大な作家生活には病院生活が必要だ カレー、カンヅメ、本と映画の記憶は忘却の彼方に Author 中原 昌也 Masaya Nakahara 1970年東京都生まれ。「暴力温泉芸者」名義で音楽活動の後、「HAIR STYLISTICS」として活動を続ける。著書に『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』『知的生き方教室』ほか多数。
ヘリオガバルス
¥3,850
ローマ帝国史上もっともアナーキーな皇帝ヘリオガバルス。彼の愛した男アエギヌス。宮廷に張り巡らされた陰謀によって皇位を追われ、破滅へとむかうふたりの逃避行の行方は…。 長く行方不明だった「幻の原稿」が80年ぶりに発見。『花のノートルダム』で文学を永遠に変えてしまった男が、同時期に獄中で書いたもう一つの代表作。最新の研究成果を踏まえ、本邦初訳として蘇る。21世紀の文学史的事件。 [出版社より] 著 者|ジャン・ジュネ 訳 者|宇野邦一・鈴木創士 出版社|河出書房新社 定 価|3,500円+税 判 型|四六変形判・上製 頁 数|192 ISBN|978-4-309-20926-5 発 行|2025年05月 Author ジャン・ジュネ Jean Genet 1910-86年。孤児として育ち、42年獄中で書いた『花のノートルダム』で注目される。『泥棒日記』『葬儀』などを執筆後、60年代以降は黒人解放運動、パレスチナなどに関わり『恋する虜』に結実させる。 Translator 宇野 邦一 Kuniichi Uno 1948年生まれ。哲学者・フランス文学者。立教大学名誉教授。著書に『土方巽──衰弱体の思想』『ドゥルーズ 流動の哲学』など。訳書に、アルトー『タラウマラ』、ジュネ『薔薇の奇跡』など。 鈴木 創士 Soshi Suzuki 1954年生まれ。著書に『アントナン・アルトーの帰還』『中島らも烈伝』『魔法使いの弟子』。訳書に 神の裁きと訣別するため』(共訳)『狂人の二つの体制』(共訳)『歓待の書』『ロデーズからの手紙』。
人形のアルファベット
¥2,750
肉片が、聞いている――。 ミシン、人形、缶詰、蜘蛛、そして女たち……。 奪われし者たちの悲鳴がグロテスクに世界を覆う。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏で最も注目を集める作家による、シャーリイ・ジャクスン賞受賞作を含む鮮烈のデビュー作。 [出版社より] 「既成概念を覆す試み」 ――ウォール・ストリート・ジャーナル 「素晴らしい! 印象深く、しかし、すぐに消えてしまいそうなほど儚いイメージ。グルドーヴァは、美しさを描くための最も難しいテクニックを見事に駆使している」 ――デボラ・レヴィ(『ホットミルク』著者) 「ダークで知的で美しく、絶妙にグロテスクな、グルドーヴァの世界を読む喜び。 ――ヘレン・オイェイェミ(『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』著者) 「裂けたストッキングと手縫いのベルベットのドレス。知的なバロック小説であり、完璧かつ大胆、巧妙かつ繊細な傑作。アンジェラ・カーターの正統な後継者であるカミラ・グルドーヴァの、飾り気がなく、それでいて魅惑的な文体を、ぜひ読んで、愛してほしい!真似ごとや作り物ではない、真に奇妙に輝く宝石のような作家だから」 ――ニコラ・バーカー(2007年ブッカー賞最終候補作『Darkmans』著者) 「『人形のアルファベット』は、独自の世界を細部に至るまで創り上げている。初めて見る風景なのに、まるでずっとそこにあり、誰かに見つけられることを、そして魅了されることを待っていたかのよう」 ――シーラ・ヘティ(ニューヨーク・マガジン誌2018年ベストブック『Motherhood』著者) 著 者|カミラ・グルドーヴァ 訳 者|上田麻由子 出版社|河出書房新社 定 価|2,500円+税 判 型|四六判・上製 頁 数|224 ISBN|978-4-309-20923-4 発 行|2025年05月 Author カミラ・グルドーヴァ Camilla Grudova 短編集『人形のアルファベット』収録作の「ワクシー」がシャーリイ・ジャクスン賞中編部門を受賞。2023年「GRANTA」発表のBest of Young British Novelists選出。 Translator 上田 麻由子 Mayuko Ueda 訳書にヘレン・オイェイェミ『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』、ロクサーヌ・ゲイ『むずかしい女たち』(共訳)。著書に『2/5次元クロニクル』がある。
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