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奇書の世界史
¥1,078
歴史を動かす「ヤバい書物」の物語。 人間はなぜこんなにも間違ってきたのだろう。歴史上の奇書を通して人類の狂乱と過ちを振り返る。本書では単に奇書を断罪するなどということはしない。情報化された現代でさえそのような歴史と地続きであることを思い出させてくれる。人間は真実を見ているのではなく真実だと信じたい物語を見ているのだと教えてくれる一冊。 [出版社より] 著 者|三崎律日 出版社|PHP研究所[PHP文庫] 定 価|980円+税 判 型|文庫判 頁 数|384 ISBN|978-4-569-90344-6 発 行|2023年10月 Contents ●魔女に与える鉄槌……10万人を焼き尽くした、魔女狩りについての大ベストセラー ●台湾誌……稀代のペテン師が妄想で書き上げた「嘘の国の歩き方」 ●ヴォイニッチ手稿……万能薬のレシピか? へんな植物図鑑か? 未だ判らない謎の書 ●野球と其害毒……明治の偉人たちが吠える「最近の若者けしからん論」 ●穏健なる提案……妖精の国に突き付けられた、不穏な国家再建案 ●天体の回転について……偉人たちの知のリレーが、地球を動かした ●非現実の王国で……大人になりたくない男の、ネバーエンディングストーリー ●軟膏を拭うスポンジ / そのスポンジを絞り上げる……奇妙な医療にまつわる、奇妙な論争 ●物の本質について……世界で最初の快楽主義者は、この世の真理を語る ●サンゴルスキーの「ルバイヤート」……読めば酒に溺れたくなる、水難の書物 ●椿井文書……いまも地域に根差す、江戸時代の偽歴史書 ●ビリティスの歌……古代ギリシャ女流詩人が紡ぐ、赤裸々な愛の独白 Author 三崎 律日 Ritsuka Misaki 1990年、千葉県生まれ。会社員として働きながら歴史や古典の解説を中心に、ニコニコ動画、YouTubeで動画投稿を行う。代表作「世界の奇書をゆっくり解説」のシリーズ累計再生回数は600万回を超え、人気コンテンツとして多くのファンを持つ。
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アニメオタクとビデオの文化社会学
¥3,080
1980年代に拡大したビデオというメディアは、オタク文化の代表とも見なされるアニメの視聴経験をどのように変えていったのか。アニメオタクはビデオを利用することを通じて、どのような映像文化を形成し、そこにはいかなる社会的な意味があったのか。 1970年代後半から80年代のアニメブームと呼ばれる時期に焦点を当て、「ビデオジャーナル」「アニメージュ」「Animec」「アニメV」などの雑誌を読み込んで、アニメファンのビデオ利用によってアニメが個人の趣味として立ち現れるようになったプロセスを描き出す。 ビデオがアニメの保存や操作を可能にしたことでファンの交流を促して、「趣味としてのアニメ」の新たな流通経路を作り出し、それが個人の収集(コレクション)やレンタル市場の形成につながっていった。ファン・産業・技術が絡み合いながらアニメ独自の市場を形成した1980年代のうねりを照らし出し、ビデオが切り開いた映像経験の文化的なポテンシャルを明らかにする。 [出版社より] 著 者|永田大輔 出版社|青弓社 定 価|2,800円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|280 ISBN|978-4-7872-3545-9 発 行|2024年09月 Contents 序 章 映像を趣味にする経験とビデオ技術 1 オタクとビデオの結び付き 2 アニメというファン領域 3 本書の分析資料 4 本書の構成 第1部 アニメを趣味にする条件とビデオ技術 第1章 ビデオのファン利用とオタクという主体 1 本書の問いをめぐる議論の配置 2 オタクとビデオの関連性について 3 ビデオを取り扱うことの意義づけ 4 ビデオをめぐるメディア論的視点 5 アニメという対象 第2章 ビデオにおける「教育の場」と「家庭普及」――一九六〇年代後半―七〇年代の業界紙「ビデオジャーナル」にみる普及戦略 1 ビデオ受容をめぐる諸議論 2 資料の特性 3 教育の場とビデオ 4 「教育」と「家庭」の間 5 結論 第3章 「テレビを保存する」ことと読者共同体の形成――アニメ雑誌「アニメージュ」を事例として 1 「テレビを保存するという実践の成立」と「新たなアニメファン」 2 「テレビを保存する」ことの前提条件 3 「テレビを録る」ということを軸とした読者共同体の形成 第2部 アニメが「独自の趣味」になる過程とビデオ技術 第4章 アニメ雑誌における「第三のメディア」としてのOVA――一九八〇年代のアニメ産業の構造的条件に着目して 1 本章で取り扱う分析資料 2 OVAをめぐる構造的条件 3 「第一のメディア」と「第二のメディア」 4 「第三のメディア」としてのOVA 5 結論 第5章 コンテンツ消費における「オタク文化の独自性」の形成過程――一九八〇年代のビデオテープのコマ送り・編集をめぐる語りから 1 「オタク文化の独自性」をめぐる先行研究・分析視角・分析対象 2 ビデオデッキの普及環境に関して 3 コマ送りが可能とする視聴実践 4 形成される相互循環 5 結論 第6章 アニメの制度化のインフラとしてのアニメ制作者の形成――一九七〇―八〇年代の労働規範に着目して 1 アニメーターの職務概要 2 分析枠組みと資料の分析上の位置づけ 3 アニメブーム期の労働を読み解く視点 4 制作者の労働規範の変容 5 結論 第3部 ビデオを通じて再定式化される「オタク」経験とアニメ文化 第7章 ビデオをめぐるメディア経験の多層性――「コレクション」とオタクのカテゴリー運用をめぐって 1 「オタクの代表」の宮﨑勤 2 一九八九年時点のビデオの社会的配置と有徴性 3 「真のオタク」ではない宮﨑勤 4 変容するコレクションの意味論 5 結論――オタクが語られだす論理 第8章 ビデオ受容空間の経験史――「趣味の地理学」と一九八〇年代のアニメファンの経験の関係から 1 先行研究 2 コンテンツ受容空間と経験史 3 有徴な空間としてのビデオ店 4 レンタルビデオ店経験の両義性 5 ビデオ店利用の個別性 終 章 映像視聴の文化社会学に向けて 1 ビデオが開いた映像視聴経験とアニメファン 2 メディア文化にビデオ技術がもたらしたもの 3 コレクションのメディア論 4 子どもの民主主義とオタク文化――「共同視聴」の文化社会学に向けて 引用・参考文献 あとがき Author 永田 大輔 Daisuke Nagata 1985年、栃木県生まれ。明星大学など非常勤講師。専攻はメディア論、文化社会学、映像文化論、労働社会学。共編著に『アニメと場所の社会学――文化産業における共通文化の可能性』『アニメの社会学――アニメファンとアニメ制作者たちの文化産業論』『消費と労働の文化社会学――やりがい搾取以降の「批判」を考える』(いずれもナカニシヤ出版)、共著に『産業変動の労働社会学――アニメーターの経験史』(晃洋書房)、『ビデオのメディア論』(青弓社)、論文に「「二次創作」はいかなる意味で「消費」であるのか――大塚英志の消費論を中心に」(「日本研究」第65号)など。
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マンガって何? マンガでわかる マンガの疑問
¥1,980
マンガミュージアムが、マンガ愛を込めておくるQ & A。今さら聞けないマンガの「?」をともに考える、マンガ研究の入門書! 本書は「マンガって何?」の問いに対してマンガの歴史や作り方、広がり方などさまざまな切り口で考える内容です。意外と知らないマンガにまつわる疑問を考えることで、今まで感じていたマンガの魅力が何倍にもふくらみ、より立体的に楽しめるはずです。浮世絵から海外マンガ、数字でみるマンガ産業、拡大する電子出版……。マンガをとりまくトピック盛りだくさんでご紹介します。 ◎マンガとイラストを織り交ぜながら紹介 本書の登場人(ニャン)物は、京都国際マンガミュージアムで働くことになった新人・ねこ学芸員と教育係のねこ博士。おっちょこちょいだけどやる気とマンガ愛に溢れるねこ学芸員が、ときに熱く、ときに冷静に、博士から教えを受けながら日々成長していく物語です。 [出版社より] 監修・編集|京都国際マンガミュージアム・京都精華大学国際マンガ研究センター 出版社|青幻舎 定 価|1,800円+税 判 型|A5判・並製 頁 数|144 ISBN|978-4-86152-950-4 発 行|2024年05月 Contents 第1章 マンガのはじまりっていつなの? 第2章 マンガって誰が読むの? 第3章 マンガの作り方 第4章 マンガのお約束 第5章 マンガ家はお金持ちなの? 第6章 広がるマンガの楽しみ方 第7章 マンガは世界中で読まれているの? 第8章 世界のマンガにはどんなものがあるの? 実録! ねこ学芸員、中のひと Edit 京都国際マンガミュージアム 博物館と図書館の機能をあわせもったマンガ専門の文化施設。保存されるマンガ資料は、江戸期の戯画浮世絵から明治・大正・昭和初期の雑誌、戦後の貸本から現在の人気作品、海外のものまで約30万点。京都市と京都精華大学の共同事業で、マンガの収集、保管、公開、マンガ文化に関する調査研究やそれらの資料と調査研究に基づく展示やイベントを行っている。 京都精華大学国際マンガ研究センター マンガとその周辺に関する研究機関。40年にわたる京都精華大学での「マンガ」文化に関する教育・研究の蓄積と研究基盤に必要な人的・情報ネットワークを十全に活用することによって、京都国際マンガミュージアムの中核を担う研究機関としての役割を果たしている。
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ビデオのメディア論
¥1,980
1980年代以降、テレビ番組を録画・再生できるビデオデッキが普及したことでタイムシフト視聴が可能になり、ビデオは私たちの映像経験に大きな変容をもたらした。ビデオはどう受容され、メディアとしてどのような射程をもっていたのか。 放送技術であるビデオがニューメディアとして注目されるプロセス、教育現場での受容から家庭への普及、音楽ファンのエアチェック文化とミュージックビデオ受容の連続性、アニメファンのビデオ受容、レンタルビデオ店の成立とそれを可能にした条件――。録画・編集・流通・所有・交換・視聴・消費など、様々な視点からビデオのメディア史に光を当てて、ビデオの社会的な受容の複数性と映像経験の多層性を明らかにする。 DVDの登場や「Netflix」などの定額制の動画配信サービス、各種の動画共有サービスに目配りしながらも、ビデオというメディアの固有性とかつてあった可能性を歴史から掘り起こす。 [出版社より] 著 者|永田大輔・近藤和都・溝尻真也・飯田豊 出版社|青弓社[青弓社ライブラリー] 定 価|1,800円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|256 ISBN|978-4-7872-3513-8 初 版|2022年10月 Contents 序 章 ビデオのメディア論に向けて 永田大輔/近藤和都/溝尻真也/飯田 豊 1 拡張する映像文化とビデオ 2 映像の文化社会学から、ビデオのメディア論へ 3 拡散するビデオ研究とその体系化の困難 4 ビデオの普及/利用をめぐる歴史社会的文脈 5 本書の視角と限界 6 本書の構成 第1部 ビデオのメディア考古学 第1章 放送技術からニューメディアへ――一九五〇―六〇年代における「ビデオ」概念の拡張 飯田 豊 1 ビデオとはテレビである 2 放送技術としてのビデオテープ――初期の放送用VTRの利用 3 作り手と送り手の分離――番組制作会社の誕生 4 ビデオはテレビではない――コミュニケーションのためのニューメディアへ 5 「ビデオ・パッケージ旋風」――視聴者のためのニューメディアへ 第2章 ビデオにおける「教育の場」と「見ること」――一九六〇年代後半―七〇年代の業界紙「ビデオジャーナル」にみる普及戦略を中心に 永田大輔 1 ビデオ受容をめぐる諸議論 2 資料の特性 3 教育とビデオ 4 「教育」と「家庭」の距離 5 結論 第2部 ビデオの社会的受容 第3章 放送番組の保存と所有をめぐる系譜学――一九七〇―八〇年代の音楽ファンとエアチェック文化 溝尻真也 1 エアチェックの流行と感覚の変容 2 一九六〇―七〇年代のラジオ 3 ラジカセの普及とエアチェックの拡大 4 ミュージックビデオ番組とビデオエアチェック 5 「楽しさ」がもたらすメディア普及 第4章 「ビデオが普及すること」が作り出すファン経験の変容過程――一九七〇―八〇年代のアニメ雑誌を素材として 永田大輔 1 普及を経験するということ 2 一般理論としての「普及理論」 3 ビデオ普及の諸特性 4 アニメファンにとっての普及経験 5 結論 第5章 レンタルビデオ店という文化装置――店舗の大規模化を介した旧作ソフトの価値転換 近藤和都 1 レンタルビデオ店の生成 2 違法店から正規店へ 3 「レンタル生活様式」の形成 4 複合化・大規模化するレンタルビデオ店 終 章 ビデオのその後と現在 溝尻真也 1 「ビデオの時代」の始まりと終わり 2 デジタル化される映像 3 撮る技術としてのビデオカメラの展開 4 「YouTube」とSNSの時代にビデオを問い直す 補 論 ビデオとは何か?――その基本的な特徴と歴史 溝尻真也 1 映像記録装置としてのフィルムとビデオ 2 ビデオの基本的な特徴 3 オープンリール式からカセット式へ 4 規格統一と企業間競争 Author 永田 大輔 Daisuke Nagata 1985年、栃木県生まれ。明星大学など非常勤講師。専攻はメディア論、文化社会学、映像文化論、労働社会学。共編著に『アニメの社会学』『消費と労働の文化社会学』(ともにナカニシヤ出版)、共著に『産業変動の労働社会学』(晃洋書房)、論文に「コンテンツ消費における「オタク文化の独自性」の形成過程」(「ソシオロジ」第59巻第3号)など。 近藤 和都 Kazuto Kondo 1989年、愛知県生まれ。大妻女子大学社会情報学部准教授。専攻はメディア研究。著書に『映画館と観客のメディア論』(青弓社)、共編著に『技術と文化のメディア論』(ナカニシヤ出版)など。 溝尻 真也 Shinya Mizojiri 1979年生まれ、福岡県出身。目白大学メディア学部准教授。専攻はメディア論、文化社会学、ポピュラー音楽研究。共著に『音楽化社会の現在』(新曜社)、『スクリーン・スタディーズ』(東京大学出版会)、『改訂版 メディア技術史』(北樹出版)など。 飯田 豊 Yutaka Iida 1979年、広島県生まれ。立命館大学産業社会学部教授。専攻はメディア論、メディア技術史、文化社会学。著書に『テレビが見世物だったころ』(青弓社)、『メディア論の地層』(勁草書房)、共著に『新版 メディア論』(放送大学教育振興会)など。
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アイドルについて葛藤しながら考えてみた
¥1,760
「恋愛禁止」と異性愛規範、「卒業」制度に表れるエイジズムなど、アイドルというジャンルは演者に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。アイドルの可能性と問題性について、手放しの肯定でも粗雑な否定でもなく、「葛藤しながら考える」ための試論集。 ー 今日、アイドルは広く普遍的な人気を獲得し、多様なスタイルや可能性をもつジャンルとしても注目されている。しかし、同時に多くの難点を抱え込んでいることも見過ごせない。 暗黙の「恋愛禁止」ルールとその背景にある異性愛主義、「年齢いじり」や一定の年齢での「卒業」という慣習に表れるエイジズム、あからさまに可視化されるルッキズム、SNSを通じて四六時中切り売りされるパーソナリティ……。アイドルというジャンルは、現実にアイドルとして生きる人に抑圧を強いる構造的な問題を抱え続けている。スキャンダルやトラブルが発生して、旧態依然ともいえるアイドル界の「常識」のあり方が浮き彫りになるたび、ファンの間では答えが出ない議論が繰り返されている。 その一方で、自らの表現を模索しながら主体的にステージに立ち、ときに演者同士で連帯して目標を達成しようとするアイドルたちの実践は、人々をエンパワーメントするものでもある。そして、ファンのなかでも、アイドル本人に身勝手な欲望や規範を押し付けることと裏表でもある「推す」(≒消費する)ことに対して、後ろめたさを抱く人が増えている。 本書では、「推している」がゆえにジャンルが抱える問題から目をそらすのではなく、かといって、現に日々活動を続ける一人ひとりのアイドルの存在を無視して「アイドル」そのものを「悪しき文化」として非難するのでもなく、「アイドルを好きでいること」と問題点の批判的な検討との両立を目指す。 乃木坂46やAKB48、ハロー!プロジェクト、二丁目の魁カミングアウトなどの具体的なアイドルの実践を取り上げる批評から、「推す」という行為のもつ功罪を問い直す論考、近年K-POPアイドルシーンで盛んな「女性が憧れる女性像」である「ガールクラッシュ」コンセプトの内実を検討するレビューまで、様々な視点から「葛藤しながらアイドルを語る」ことの可能性を浮き彫りにする。 [出版社より] 編 著|香月孝史・上岡磨奈・中村香住 出版社|青弓社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|228 ISBN|978-4-7872-7449-6 初 版|2022年07月 Contents はじめに 香月孝史 序 章 きっかけとしてのフェミニズム 中村香住 第1章 絶えざるまなざしのなかで――アイドルをめぐるメディア環境と日常的営為の意味 香月孝史 1 日常化するドキュメンタリー 2 〈見る/見られる〉の先にあるもの 3 承認と消費の間で葛藤すること 第2章 「推す」ことの倫理を考えるために 筒井晴香 1 問題設定とこれまで論じた事柄について 2 「推し活」の問題とアイドル 3 「推す」ことの倫理を考えるために 第3章 「ハロプロが女の人生を救う」なんてことがある? いなだ易 1 ハロプロの特色とその受容 2 ハロプロの音楽は「女の人生を救う」か 3 アイドルたちの「女の人生」 第4章 コンセプト化した「ガールクラッシュ」はガールクラッシュたりえるか?――「ガールクラッシュ」というコンセプトの再検討 DJ泡沫 1 「ガールクラッシュ」とはそもそも何か 2 韓国での「ガールクラッシュ」コンセプトの誕生と内包されるイメージ 3 K―POPにおける女性アイドルの女性ファンに対するレッテルの歴史 4 女性ファンたちが自ら選んで愛した女性アイドルと楽曲たち 第5章 キミを見つめる私の性的視線が性的消費だとして 金巻ともこ 1 世界はひどくて悲しい暴力に満ちている 2 キミを見つめる目ははたして暴力なのか 第6章 クィアとアイドル試論――二丁目の魁カミングアウトから紡ぎ出される両義性 上岡磨奈 1 「当たり前」に対するわだかまり 2 「異性」としてのアイドル 3 フォロワー/カウンターとしてのゲイアイドル 4 異性愛主義とゲイアイドル 5 ジェンダーに対する無関心 6 アイドルとジェンダー、セクシュアリティ 第7章 「アイドル」を解釈するフレームの「ゆらぎ」をめぐって 田島悠来 1 疑似恋愛の対象としての「アイドル」 2 メディア空間・言説からみる「アイドル/ファン」の姿 第8章 観客は演者の「キラめき」を生み出す存在たりうるのか――『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を通して「推す」ことの葛藤を考える 中村香住 1 観客が演者のパーソナリティや関係性を「消費」することの功罪 2 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』における「二・五次元」コンテンツの枠組みの更新 3 舞台少女の「キラめき」を生み出す「燃料」とは何か 4 観客(オーディエンス)が演者(パフォーマー)を舞台に立たせるとはどういうことか 5 キリンはサプライズがお好き? 6 キリンが「舞台少女」と「普通」の「女の子」を執拗に区別することの意味 7 なぜ、それでも「舞台少女」を続けるのか 8 「舞台少女」と「舞台創造科」との共犯関係 第9章 もしもアイドルを観ることが賭博のようなものだとしたら――「よさ」と「よくなさ」の表裏一体 松本友也 1 「アイドルを観る」とはどのような行為なのか 2 賭博の美学性、観ることの賭博性 3 アイドルの「アマチュア性」がもたらす賭博的緊張 4 「わたしたちと同じ身体」による期待の裏切り 5 「賭ける」ことと「推す」こと 6 賭博的な快の裏に隠されるもの 7 「生身」への欲望を制限すること、またその困難 おわりに 上岡磨奈 Editor 香月 孝史 Takashi Katsuki 1980年、東京都生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。ポピュラー文化を中心にライティング・批評を手がける。著書に『乃木坂46のドラマトゥルギー』『「アイドル」の読み方』(ともに青弓社)、共著に『社会学用語図鑑』(プレジデント社)など。 上岡 磨奈 Mana Kamioka 1982年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程。専攻は文化社会学、カルチュラルスタディーズ。共著に『「趣味に生きる」の文化論』(ナカニシヤ出版)、論文に「アイドル音楽の実践と強制的異性愛」(「ポピュラー音楽研究」第25号)、「アイドル文化における「チェキ」」(「哲学」第147号)など。 中村 香住 Kasumi Nakamura 1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部・同大学大学院社会学研究科非常勤講師。専攻はジェンダー・セクシュアリティの社会学。共著に『ガールズ・メディア・スタディーズ』『ふれる社会学』(ともに北樹出版)、『「百合映画」完全ガイド』(星海社)、『私たちの「戦う姫、働く少女」』(堀之内出版)、論文に「クワロマンティック宣言」(「現代思想」2021年9月号)、「「女が女を推す」ことを介してつながる女ヲタコミュニティ」(「ユリイカ」2020年9月号)、「フェミニズムを生活者の手に取り戻すために」(「新社会学研究」第2号)など。
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エセ著作権事件簿——著作権ヤクザ・パクられ妄想・著作権厨・トレパク冤罪
¥2,750
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言いがかり71事件の顛末・裁判例を徹底批評! 合法かつ正当に表現するための知恵と勇気を身に着けよう! ・宮崎駿が同じ曲を聴いている!驚愕のパクられ被害妄想©『崖の上のポニョ』事件 ・狂気! パクられ妄想を天皇陛下に直訴した暴走老人に塩を撒け!©『中国塩政史の研究』事件 ・無名のほら吹き! 東京五輪をツブしたイチャモン野郎の素性を暴く©東京五輪エンブレム事件 ・日本の小学生にトラウマを与えたディズニーのエセ教育的指導!©プールの底のミッキーマウス事件 ・5・7・5の標語で電通に19億円を要求©チャイルドシート交通標語事件 ・無慈悲! 謝罪した正直者に6000万円を要求して敗訴した女©『マンション読本』事件 ・トレースで60万円請求!ぼったくりストックフォト会社の敗訴©コーヒーを飲む男性事件 ・実録・エセ著作権への反論! 警告書が届いたらこう切り返せ!©『どえらいモン大図鑑』事件 ・「「無断引用禁止」 というバカワード」「逆に名誉毀損で訴えたらどうなる?」等のコラムも [出版社より] 著 者|友利昴 出版社|パブリブ[過剰権利主張ケーススタディーズ] 定 価|2,500円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|544 ISBN|978-4-908468-60-5 初 版|2022年07月 Contents 第1章 大迷惑!驚愕のパクられ妄想ワールド 墓穴を自分で掘れ!伝説のクレーマーを裁判で黙らせたヒットメーカー ——時間は夢を裏切らない事件 ネットの意見を鵜呑み!高名作家遺族のイチャモンに出版社は大迷惑! ——『生活維持省』事件 ほか 第2章 何様なのか?無知と屁理屈のイチャモンワールド 大正詩人に敬意を払え!死んだ作家へのリスペクトを強要する大迷惑 ——『テルーの唄』事件 狂気!パクられ妄想を天皇陛下に直訴した暴走老人に塩を撒け! ——『中国塩政史の研究』事件 ほか 第3章 パロディ、偶然、コピペ、引用 クレーマーの常識を覆す! 無差別パロディストがあっさり謝罪!?意外と弱腰だった人気漫画家 ——左手にサイコガンを持つポプ子事件 まやかしのカウンターカルチャー!ダブスタ主張で赤っ恥敗訴 ——『完全自殺マニア』事件 ほか 第4章 有名事件から学ぶ、クレームに屈しない知恵と勇気! 大衆にのせられた黒澤明の息子が、野武士のように切り捨てられる! ——『七人の侍』事件 NHKに盗作されて年賀状が激減!最重要判例の悲し過ぎる動機! ——江差追分事件 ほか Author 友利 昴 Subaru Tomori 作家。慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業で法務・知財実務に長く携わる傍ら、著述・講演活動を行う。主な著書に『オリンピックVS便乗商法―まやかしの知的財産に忖度する社会への警鐘』(作品社)、『知財部という仕事』『へんな商標?』(発明推進協会)、『それどんな商品だよ!』(イースト・プレス)、『日本人はなぜ「黒ブチ丸メガネ」なのか』(KADOKAWA)などがある。一級知的財産管理技能士。
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ドライブイン探訪
¥990
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道路沿いにひっそりと佇み、ドライバーたちに食事を提供する人々。クルマ社会、外食産業の激変とともにあった、その人生とは?道路沿いにひっそりと佇むドライブイン。クルマ社会、外食産業の激変の荒波を受けながら、ドライバーたちに食事を提供し続けた人々の人生と思いに迫る傑作ルポ。解説=田中美穂。 [出版社より] 著 者|橋本倫史 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|900円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|432 ISBN|978-4-480-43817-1 刊 行|2022年07月 Contents プロローグ 酪農とドライブインの町 直別・ミッキーハウスドライブイン 1 ハイウェイ時代 2 アメリカの輝き 3 花盛りの思い出 4 移りゆく時代に 5 店を続けること エピローグ 戦後 鹿児島・ドライブイン薩摩隼人 Author 橋本 倫史 Tomofumi Hashimoto 1982年東広島市生まれ。フリーライター。2017年から、リトルプレス『月刊ドライブイン』を全12号を刊行し、話題を呼んだ。
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どうにもとまらない歌謡曲 七〇年代のジェンダー
¥902
激動の1970年代、男らしさ・女らしさの在り方は大きく変わり始めていた。阿久悠、山本リンダ、ピンク・レディー、西城秀樹、松本隆、太田裕美、桑田佳祐……。メディアの発信力が加速度的に巨大化するなか、老若男女が自然と口ずさむことのできた歌謡曲の数々。その時代の「思想」というべき楽曲たちが日本社会に映したものとは?衝撃の音楽&ジェンダー論。 [出版社より] 著 者|舌津智之 出版社|筑摩書房[ちくま文庫] 定 価|820円+税 判 型|文庫版/並製 頁 数|336 ISBN|9784480438218 刊 行|2022年06月 Contents 1 愛しさのしくみ 愛があるから大丈夫なの?——結婚という強迫 あなたの虚実、忘れはしない——母性愛という神話 戦争を知らない男たち——愛国のメモリー 2 越境する性 うぶな聴き手がいけないの——撹乱する「キャンプ」 やさしさが怖かった頃——年齢とジェンダー ウラ=ウラよ!——異性愛の彼岸 3 欲望の時空 黒いインクがきれいな歌——文字と郵便 いいえ、欲しいの!ダイヤも——女性と都市 季節に褪せない心があれば、歌ってどんなに不幸かしら——抒情と時間 Author 舌津 智之 Tomoyuki Zettsu 1964年、愛知県生まれ。東京大学大学院修士課程修了、テキサス大学オースティン校にて博士号取得。2022年現在、立教大学文学部教授。『抒情するアメリカ モダニズム文学の明滅』(2009年)ほか著書・共著書多数。
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ウクライナ・ファンブック——東スラヴの源泉・中東欧の穴場国
¥2,530
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旧ソ連・共産主義体制。 チェルノブイリ・クリミア占領。 う、暗いな…。 素敵カフェ・お洒落レストラン。 カラフルな街並み・美男美女。 明るいな! 写真家としても活躍するウクライナ国営通信の日本人編集者がその魅力を余すこと無く伝えるフルカラー教養ガイドブック!! 一人あたりGDPがブータンやイラク、フィリピンよりも低い一方、外国人旅行客数はチェコやベルギーを超えて世界26位の人気渡航先に。 カラフルに塗り替えられたソ連式アパートの壁画やSNSで話題になった「愛のトンネル」、宮崎駿監督『ナウシカ』と繋がりのある腐海、そして一面のひまわり畑など想像以上に明るく、綺羅びやかな国ウクライナ。かねてから「欧州のパンかご」と呼ばれ、ボルシチ発祥の地であり、ウクライナ産ラーメンが登場するほどの美酒美肴なグルメ大国。子音・母音の連続を避ける音重視の響きが美しい言語。バンドゥーラやトレンビータで知られ、記録民謡数世界最大級の音楽大国。PayPalやWhatsAppの創始者を輩出するIT立国で、世界最大の輸送機ムリーヤを製造したアントノウ社の拠点。「自由の人」と呼ばれたコサックの末裔達はマイダン革命を成し遂げ、新大統領ゼレンシキーを選出後、いよいよ成長軌道に乗った! 直行便がないのが最大の欠点の、VISAなしで行ける格安天国! [出版社より] 著 者|平野高志 出版社|パブリブ 定 価|2,300円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|224 ISBN|978-4-908468-41-4 初 版|2020年02月 Contents 2……はじめに 6……基本情報・旅行情報 8……ウクライナ地図 10……ウクライナへ行くには 12……ビザ・宿泊施設の探し方 13……空港からキーウ市中心部への移動 15……市内の移動 16……都市間の移動手段 18……キーウ(キエフ) 東スラヴの文化・宗教・歴史のはじまりの町 50……リヴィウ 諸民族が作った西ウクライナの中心地 60……オデーサ 黒海が香り、歴史建築が並び立つ国際都市 68……ハルキウ 産業と学術が盛んな北東部に位置する第二の都市 72……チェルニウツィー ルーマニアに近く、文化・言語の入り混じる街 76……チェルニヒウ ルーシ時代の建築物が残るウクライナ第二の古都 78……ルーツィク 城がシンボルの西ウクライナ最古の都市 80……リウネ州・愛のトンネル 愛とビールとお城の地方 82……ドニプロ ロケット・産業・アートのある川辺の大都市 86……ザポリッジャ 中洲の拠点で今も鍛えるコサック達 88……マリウポリ アゾフ海に面する宇露戦前線に近い港町 90……ヘルソン州 クリミアと隣接したスイカ名産の自然の宝庫 92……腐海・アラバト砂州・ピンクの湖 『風の谷のナウシカ』とクリミアの思わぬ繋がり 94……チョルノービリ(チェルノブイリ) 再注目されるダークツーリズム 98……村の生活 100……ウクライナ料理 肥沃な黒土を持つ農業大国の本領発揮 106……オデーサ料理 諸民族影響と黒海の恵みの魚介料理 108……クリミア・タタール料理 伝統と追放の中で維持・発展した味 110……ボルシチ 実はウクライナが発祥の代表的民族料理 112……ウクライナ・ビール 歴史と多様性を抱く東欧のビール天国 114……お土産 チョコやマグネットから陶器や民族衣装まで 116……音楽 バンドゥーラやトレンビータで知られ、記録民謡数世界最大級 118……ヴィシヴァンカ 現代も愛される華やかな刺繍の入った伝統服 120……ピサンカ(イースターエッグ) 卵に描かれる古来の色紋様 122……インタビュー ウクライナの現代芸術 イゾリャーツィヤ 126……インタビュー クリミア・タタール文化 クリミアの家 128……ウクライナ語 子音・母音の連続を避ける音重視の言語 130……観光会話帳 ウクライナ語・ロシア語・クリミア・タタール語 132……ウクライナ語とロシア語 並存する2つの異なる言語 136……スポーツ ビロディド、ブブカ、大鵬と多彩な顔ぶれ 138……ウクライナ人とは誰か 「自由の人」と呼ばれたコサックの末裔 141……民族マイノリティー 独自文化・歴史を持つ地域の隠れた主役達 146……クリミア・タタール語 クリミア・ハン国で発展した悠久の言葉 147……タタールと呼ばれる人々 ヴォルガ・タタールとクリミア・タタール ……特別寄稿『タタールスタンファンブック』櫻間瑞希 148……宗教 ウクライナ正教会、ギリシャ・カトリック、多神教の名残も 152……ウクライナ正教会の独立 キーウ・ルーシからの連続性の確認 156……ウクライナ史 様々な大国の間を生きた独自の歴史 156……・コサック時代 165……・ウクライナの民族意識 177……・ウクライナ化とスターリンによる大粛清 186……ロクソラーナ スルタン妃になった「スラヴの人」を意味する奴隷 188……ウクライナ史とロシア史 異なる視点が生む齟齬・対立 190……クリミア史 クリミア・ハン国、ロシアの南下、追放と移管 204……政治 権力者を嫌う、コサック由来の参加型・合議制との親和性 209……経済 一人辺りGDP地域最低水準だがとうとう成長の兆し 211……アントノウ社 現存1機の世界最大の輸送機ムリーヤを製造 212……IT大国 PayPalやWhatsApp、3D-Coatの創始者を輩出 214……模型 一向一揆のRed Boxや木造模型のUgears等個性メーカー 215……日宇関係 クリミア占領以降急接近、北方領土とサムライで親近感 221……参考文献 223……あとがき Author 平野高志 Takashi Hirano 1981年、鳥取県生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。2013年、リヴィウ国立大学修士課程修了(国際関係学)。2014~18年、在ウクライナ日本国大使館専門調査員。2018年より、ウクルインフォルム通信日本語版編集者。キーウ在住。写真家としても活動。
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シン・モノガタリ・ショウヒ・ロン——歴史・陰謀・労働・疎外
¥990
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「物語消費」の枠組みから新たな消費と搾取の構造をあぶり出す! ゼロ年代以降のデジタル世界では巨大プラットフォームが形成され、万人が参画する快適なシステムが構築された。本書はその構造を「物語消費」の枠組みから消費社会論としてだけではなく、二次創作から出発したフリーレイバー(無償労働)問題を中心に労働社会論としても丹念に読み解いていく。私たちの生は巨大プラットフォームに管理・統治され、疎外と搾取の運命を持つ。名著『物語消費論』を新たにアップデートする革新的な一冊。 [出版社より] 著 者|大塚英志 出版社|講談社 発 行|星海社[星海社新書] 定 価|900円+税 判 型|新書判 頁 数|208 ISBN|978-4-06-524714-3 初 版|2021年08月 Contents ノート1 物語陰謀論 ノート2 物語生成論 ノート3 物語労働論 ノート4 物語隷属論 資料1 麻原彰晃はいかに歴史を語ったか―「土谷ノート」を読む 資料2 「ビックリマン」と天皇制 Author 大塚 英志 Eiji Otsuka まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。国際日本文化研究センター教授。80年代には徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての著作に、『アンラッキーヤングメン』『恋する民俗学者』、『北神伝綺』『木島日記』『八雲百怪』の偽史三部作がある。本書の関連書としては『物語消費論 「ビックリマン」の神話学』がある。
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物語消費論——「ビックリマン」の神話学
¥1,100
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現代おたく文化論の原点を成す物語消費論がこの一冊に! 本書は「物語消費」という概念を新たに提示した記念碑的な消費社会論である。かつて80年代の子供たちを虜にした「ビックリマンチョコ」は、チョコレートとしての商品価値ではなく、その背後に存在する「物語」によって人気を爆発的なものにした。商品の消費を通じて日本中に広がっていく都市伝説や、「小さな物語」としての同人誌文化など、現代に続く80年代当時の様子が生々しく浮かび上がる歴史を記録した一冊であるとともに、「モノ」と戯れ続ける消費社会の行き着く先を大塚英志が予見した、批評史においても画期を成す一冊である。 [出版社より] 著 者|大塚英志 出版社|講談社 発 行|星海社[星海社新書] 定 価|1,000円+税 判 型|新書判 頁 数|288 ISBN|978-4-06-524331-2 初 版|2021年07月 Contents 1 物語消費論ノート(世界と趣向―物語の複製と消費;“噂”論―物語の生成) 2 複製される物語(物語製作機械;商品のなかの“神話” ほか) 3 消費される物語(団塊世代の美しい青春;“団塊の世代”は今なぜトレンドになっているのか ほか) 4 再生する物語(かわいい天皇のこと;着せ替え人形の成長 ほか) 短い終章 手塚治虫と物語の終わり Author 大塚 英志 Eiji Otsuka まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。国際日本文化研究センター教授。80年代には徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての著作に、『アンラッキーヤングメン』『恋する民俗学者』、『北神伝綺』『木島日記』『八雲百怪』の偽史三部作がある。本書の関連書としては『物語消費論 「ビックリマン」の神話学』がある。
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二階の住人とその時代——転形期のサブカルチャー私史
¥1,100
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「おたく」文化の萌芽は「二階」にあった——。 時は一九七八年。東京は新橋にひっそりと佇む、今はなきビルの「二階」に、その編集部はあった。そこに住み着くようにして働き始めたのは、まだ行くあてすら定かではなかった若者たち。のちに「おたく」文化の担い手として歴史に名を残すことになる彼らが集ったその「二階」は、胡散臭くもじつに「奇妙で幸福な場所」だった―。一九八〇年にアルバイトとして「二階」で編集者の道を歩み始め、八〇年代を通して巻き起こった、今日に至る「おたく」文化の萌芽とメディア産業の地殻変動の歴史を目撃してきた大塚英志がよみがえらせる、''あの,,時代の記憶。これは、第一級の「おたく」文化史料にして、極上の青春譚である。 [出版社より] 著 者|大塚英志 出版社|講談社 発 行|星海社[星海社新書] 定 価|1,400円+税 判 型|新書判 頁 数|496 ISBN|978-4-06-138584-9 初 版|2016年04月 Contents 第1章 そもそも「徳間書店の二階」とはどういう場所だったのか 第2章 『アサヒ芸能』とサブカルチャーの時代 第3章 徳間康快と戦時下のアヴァンギャルド 第4章 歴史書編集者・校條満の「歴史」的な仕事 第5章 劇画誌編集としての鈴木敏夫 第6章 そうだ、西崎義展に一度だけ会ったのだった 第7章 『宇宙戦艦ヤマト』と「歴史的」でなかったぼくたち 第8章 『アニメージュ』は「三人の女子高生」から始まった 第9章 最初の〈おたく〉たちと「リスト」と「上映会」の日々 第10章 「ファンたち」の血脈 第11章 「アニメ誌編集の作法」を創った人たちがいた 第12章 「橋本名人」が二階の住人だった頃 第13章 「ガンプラ」はいかにして生まれたか 第14章 そもそもぼくはいかにして「二階」にたどりついたか 第15章 尾形英夫、アニメーターにまんがを描かせる 第16章 浪花愛と「アニパロ」の誕生の頃 第17章 シャアのシャワーシーン、そして『アニメージュ』と『ガンダム』の蜜月 第18章 安彦良和はアイドルである。しかし… 第19章 『アニメージュ』、宮崎駿に「転向」する 第20章 池田憲章はアニメーションを語ることばをつくらなくてはいけないと考える 第21章 「ロリコンブーム」と宮崎駿の白娘萌え 第22章 『ヤマト』の「終わり」と金田チルドレンの出現 第23章 テレビアニメを見て育った人がテレビアニメをつくる 第24章 押井『ルパン』と教養化するアニメーション 第25章 二階の「正社員」たちは「マスコミ志願」だった 第26章 「暴走アニメーター」とは何者だったのか 第27章 庵野秀明には「住む家」はなかったが「居場所」があった 第28章 データ原口のデータベースな生き方 第29章 そしてみんな角川に行った…わけではなかった Author 大塚 英志 Eiji Otsuka まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。国際日本文化研究センター教授。80年代には徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての著作に、『アンラッキーヤングメン』『恋する民俗学者』、『北神伝綺』『木島日記』『八雲百怪』の偽史三部作がある。本書の関連書としては『物語消費論 「ビックリマン」の神話学』がある。
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「おたく」の精神史 一九八〇年代論
¥1,540
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「オタク」が「おたく」とひらがなで表記されていた一九八〇年代。『漫画ブリッコ』が創刊し、岡崎京子がデビューし、ニューアカがもてはやされた。岡田有希子が自死を選び、オウムが設立され、手塚治虫と昭和天皇がこの世を去った。そして、あの宮崎勤が現れた―。八〇年代「おたく」文化の内部を「おたく第一世代」の編集者として生きた大塚英志にしか語れない、“いま”立ち返るべき私的「おたく」論。序章「見えない文化大革命」、終章「二〇一五年の『おたく』論」を書き下ろし、待望の復刊。 [出版社より] 著 者|大塚英志 出版社|講談社 発 行|星海社[星海社新書] 定 価|1,400円+税 判 型|新書判 頁 数|496 ISBN|978-4-06-138584-9 初 版|2016年04月 Contents 第1部 「おたく」と「新人類」の闘争 「おたく」の誕生 「新人類」とは何であったのか ほか 第2部 少女フェミニズムとその隘路 岡田有希子と「身体なき」アイドル 黒木香とピンクハウス ほか 第3部 物語消費の時代 ディズニーランドと現実化する虚構 収集する主体 ほか 第4部 九〇年代のなかの八〇年代 湾岸戦争と「文学者」たち 漂流する人々 ほか Author 大塚 英志 Eiji Otsuka まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。国際日本文化研究センター教授。80年代には徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』を参照。まんが原作者としての著作に、『アンラッキーヤングメン』『恋する民俗学者』、『北神伝綺』『木島日記』『八雲百怪』の偽史三部作がある。本書の関連書としては『物語消費論 「ビックリマン」の神話学』がある。
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スニーカーの文化史——いかにスニーカーはポップカルチャーのアイコンとなったか
¥2,200
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ケッズ、コンバース、プーマ、アディダス、オニツカ、ナイキ、ニューバランス、リーボック、ヴァンズ etc… 競技場からストリートへ、ストリートからSNSへ。ライフスタイルとカルチャーの変革を見つめ、誕生から現在までをたどるスニーカー・クロニクル。 ー われわれにとっても最も身近なファンションアイテムであり、誰もが一足は持っているスニーカー。なぜスニーカーは現代を代表するポップカルチャーやファッションのアイコンになり得たのでしょうか? 今日のスニーカー産業はかつてない規模に巨大化しています。アスリートやセレブと巨額のエンドースメント契約が結ばれ、ハイブランドとのコラボモデルのスニーカーが続々と登場。そしてスニーカー情報を発信するメディアやSNSは多くの読者を獲得し、「スニーカーヘッズ」と呼ばれるスニーカーファンは、お目当てのアイテムを求めてショップに長蛇の列をつくります。 スポーツウェアとして誕生したスニーカーは、その後ストリートに飛び出し、カリフォルニアのスケートボーダーやニューヨークのラッパーのアイコンとなりました。時にはギャングの暴力や暴動の原因となり、世界的な経済論争の中心となり、スポーツを巨大ビジネスに変えるための探求の糸口となり、ハイファッションのミューズとなったスニーカー。 スニーカーの誕生から現代までの間に、スニーカーは、スポーツ、ファッション、消費文化、音楽、セレブ、広告、グローバリゼーションの発展に重要な役割を果たしてきました。 本書では、1830年代のゴム底製スニーカーの誕生から現代までの180年に及ぶ壮大なスニーカーの歴史を丁寧に紐解くと同時に、スポーツやストリートのポップカルチャーの中にスニーカーがどのように浸透し、現在のような巨大産業になり得たのかを解説しています。 天才的なゴムの発明者チャールズ・グッドイヤーからコンバースの靴を売るために全米を飛び回った「巡回販売員」のチャック・テイラー、確執がもとで分裂しアディダスとプーマを設立したダスラー兄弟、妻が作る焼き菓子のワッフルにヒントを得て「ワッフルソール」を生み出し、スポーツの世界を変えてしまったビル・バウワーマン(ナイキ共同創設者)まで、スニーカーの歴史をつくってきた数々の人物やエピソードを紹介しています。 スニーカー・ヘッズ必携の一冊。 [出版社より] 著 者|ニコラス・スミス 訳 者|中山宥 出版社|フィルムアート社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|384 ISBN|978-4-8459-2017-4 初 版|2021年04月 Contents プロローグ 第1章 発明の父 第2章 桃入れ籠とテニスセット 第3章 コーチのコーチ 第4章 ストライプとクーガー 第5章 ビルダーマン 第6章 スウッシュ 第7章 スポーツからストリートへ 第8章 誰もがアスリート 第9章 一方、西海岸では 第10章 レッツ・ゲット・フィジカル 第11章 スタイルとフロウ 第12章 ヒズ・エアネス 第13章 マーズとマイク 第14章 ブランド間の攻防 第15章 スニーカーの罪と罰 第16章 スニーカーヘッズ 第17章 バック・トゥ・ナウ エピローグ 謝辞 訳者あとがき 註 索引 Author ニコラス・スミス Nicholas Smith 2014年にコロンビア大学ジャーナリズム学部を卒業、Lynton Fellowship in Book Writingを受賞。現在はオーストリアのウィーンに在住し、ジャーナリストとして活動。第二次世界大戦中に盗まれた美術品、氷河の融解、オーストリアのインディーゲーマー、ニューヨーク市長選挙など、広範かつ多様なテーマを取り扱っている。 Translator 中山 宥 Yu Nakayama 翻訳家。1964年生まれ。主な訳書に『マネーボール[完全版]』『〈脳と文明〉の暗号』(ともにハヤカワ・ノンフィクション文庫)、『ジョブズ・ウェイ』(SBクリエイティブ)、『動物学者が死ぬほど向き合った「死」の話』(フィルムアート社)、『生き抜くための12のルール』(朝日新聞出版)、『新訳ペスト』(興陽館)などがある。
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どえらいモン大図鑑——アジアの国民的ネコ型ロボット
¥2,420
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ボクらが愛する未来からやってきた青いネコ型ロボットが大変身!! おもちゃ・ぬいぐるみ・文房具・電気機器・家庭用品・アパレル等373種掲載!! 『いんちきおもちゃ大図鑑』スピンオフ企画! 玩具だけでなく携帯電話・ 扇風機・コンセント・防寒着までネコ型ロボットに!? 世界的ヒーローや巨大ロボット、少年漫画の主人公と勝手に融合、青い部分を上げすぎて専門家の間で「ほっかむり」と呼ばれるぬいぐるみ、さらに青い部分をあげてズルムケ状態になってしまった全自動泡泡銃、ネコ型じゃなくてもはやイヌ型? 通称「イヌえもん」スリッパ、かつては正規版だった台湾作家によるオリジナル・エピソードの漫画 一般人が記憶を頼りに描くとどうなるか? 奇想天外で奇妙奇天烈な数々を大紹介。 [出版社より] 著 者|いんちき番長F+加藤Aアングラ 出版社|パブリブ 定 価|2,200円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|160 ISBN|978-4-908468-52-0 初 版|2021年09月 Contents まえがき 1章 どえらいおもちゃ コラム:どえらいモンは何がどえらいの? 2章 どえらいフィギュア コラム:どえらい本のどえらい内容 3章 どえらいぬいぐるみ、マスコット コラム:街で見つけたどえらいモン 4章 どえらい文具、電気機器 コラム:どえらい乗りモン 5章 どえらい家庭用品、アパレル コラム:どえらいモンを描いてみよう 番外 海外で見つけたオフィシャルアイテム コラム:隠れどえらいモンを探せ! あとがき Author いんちき番長 F 世界各地の面白い玩具を集める収集家。欲しい秘密道具は無尽蔵にコレクションが入れられるあのポケット。アジアおもちゃコレクターユニット「アジアン 玩具 ジェネレーション(通称・アジガン)」としてトークイベントを開催する等、幅広く活動中。名前末のFは「Fake」のこと。 加藤 A アングラ 別名「加藤藏鏡人」。連載仕事募集中のフリーライター。子供の頃に見たTV スペシャル『ドラ・Q・パーマン』に衝撃を受けた。今こそスコシフシギキャラが集結して、宇宙で増殖を続ける栗饅頭と対決する一大クロスオーバー映画とかやってほしい。ミドルネームは「Asian」のA。
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絶対に解けない受験世界史3——悪問・難問・奇問・出題ミス集
¥2,750
数々の出題ミスを暴露してきた本シリーズ。早慶悪問激減・上智世界史ほぼ撤退・センター試験終了。シリーズ継続すら危ぶまれたが杞憂に! 次から次へと出てきて過去最多ページ数に! ×「ビ」が「ピ」になる等、頻発するOCRミス (該当複数) ×大学が発表した公式解答例が文字数オーバー(島根県立大 2020年) ×設問と無関係な事実誤認に基づく反原発運動を押し売り(専修大 2020年) ×ブレグジット直後にイギリスを「EU現加盟国」(早稲田大 2020年) ×正解が前の試験時間の英語の設問に書いてあった(慶應大 2019年) ☆ヒット曲『デスパシート』出題するも歌詞覚えていれば解答可能(慶應大 2019年) ☆解答選択肢で「アンコール=ワットの修復・保存に上智大学は協力している」とPR(上智大 2019年) ……等などヘンな問題を徹底的に調査・検証・解説・糾弾! 「世界史用語の変化」「大学入学共通テストの導入騒動の記録」等のコラムも。 [出版社より] 著 者|稲田義智 出版社|パブリブ 定 価|2,500円+税 判 型|A5判/並製 頁 数|560 ISBN|978-4-908468-51-3 初 版|2021年08月 Contents 序文 2020年度上智 12 2020年度早慶 31 2020年度国公立 73 2020年度私大その他 93 ■ コラム1 世界史用語の変化 193 2019年度上智 208 2019年度早慶 221 2019年度国公立 257 2019年度私大その他 275 ■ コラム2 大学入学共通テストの導入騒動の記録 346 2018年度上智 358 2018年度早慶 369 2018年度国公立 398 2018年度市立その他 404 ■ コラム3 高校世界史で,近世・近代の経済史学上の論点はいかに扱われているか 470 2017年度私大その他 488 ■ コラム4 大学入学共通テストの試行調査 544■終章 最後にちょっと,まじめな話を 552 あとがき Author 稲田 義智 Yoshitomo Inada 受験世界史研究家。東京大学文学部歴史文化学科卒。世界史への入り口はコーエーの『ヨーロッパ戦線』と『チンギスハーン・蒼き狼と白き牝鹿IV』だったが,実は『ファイナルファンタジータクティクス』と『サガフロンティア2』の影響も大きい気がする。一番時間を費やしたゲームは『Victoria(Revolution)』。ゲームしかしてなかった人生だったが,奇縁にてこういう本を出すことになった。楽しい執筆作業だったが,ちょっと当分入試問題は見たくない。
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2.5次元文化論——舞台・キャラクター・ファンダム
¥2,200
2.5次元文化は、アニメ・マンガ・ゲームの虚構世界を現実世界に再現して、虚構と現実のあいまいな境界を楽しむ文化実践である。コスプレ、アニメ聖地巡礼、声優/キャラコンサート、応援上映、2.5次元舞台・ミュージカル、Vチューバーなど、2.5次元文化は裾野を広げながら日々深化している。 本書ではまず、2.5次元の言葉の定義や歴史を押さえたうえで、舞台・ミュージカルに焦点を当てて、声優との関係、宝塚歌劇や特撮ものとの差異を考察する。さらに、前史として重要な舞台作品『聖闘士星矢』『HUNTER×HUNTER』『サクラ大戦』を解説し、転換点になったミュージカル『テニスの王子様』『美少女戦士セーラームーン』、人気の『刀剣乱舞』『ハイキュー!!』の詳細な読解を通じて2.5次元舞台の特徴や魅力を明らかにする。 劇場に足を運び、舞台関係者やファンへの取材や海外を含む多面的な調査を重ねてきた著者が、2.5次元の世界を熱量あふれる筆致で描く初の研究書。 [出版社より] 著 者|須川亜紀子 出版社|青弓社 定 価|2,000円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|280 ISBN|978-4-7872-3480-3 初 版|2021年01月 Contents はじめに 第1章 「二・五次元文化」の隆盛 1 「二・五次元」の意味の変容 二・五次元としての声優(または“中の人”) マンガ、アニメベースの舞台としての二・五次元 2 二・五次元文化隆盛の背景 キャラクターとその共有、消費、利用 リアリティ認識とコミュニケーション様態の変容 参加型文化――パフォーマンスとしての二・五次元文化実践 3 本書の構成 第2章 二・五次元舞台とは何か――虚構的身体性とファンの相互作用 1 「二・五次元舞台」の歴史と社会文化的背景 「二・五次元舞台」の歴史とマンガ、アニメ、ゲーム文化 声優、特撮ヒーローなどの若手イケメン俳優 2 キャラクター/キャストの「虚構的身体性(virtual corporality)」 英語圏のマンガ、アニメ原作ミュージカル 虚構的身体性(virtual corporality)とメディアとしての身体 3 相互参照的メディア横断ナラティブ(クロスレファレンシャル・トランスメディア・ナラティブ)と「虚構的身体性」 第3章 二・五次元舞台の成立と展開 1 アニメミュージカル――“二・五次元的(傍点)舞台”から二・五次元舞台へ ミュージカル『聖闘士星矢(ルビ:セイントセイヤ)』(一九九一年)と少女マンガ原作ミュージカル 『サクラ大戦』歌謡ショウシリーズ(一九九七―二〇〇六年) 『HUNTER×HUNTER』シリーズ(二〇〇〇―〇四年) 2 “二・五次元”舞台の誕生へ ミュージカル『テニスの王子様』シリーズ――二・五次元舞台ブームへ ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』――戦略的「チーム女子」 舞台/ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ――歴史ブームとゲーム原案コンテンツ ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』――言葉、映像、音楽、虚構的身体性 [インタビュー]海外での二・五次元舞台の広がり 第4章 二・五次元舞台ファンと「嗜好の共同体」としてのファンダム 1 「嗜好の共同体」としてのファンダムの可能性と課題 趣味、趣味縁、アニメ・マンガファンダム “ハッシュタグ・コネクション”と「弱いつながり」 2 量的調査 3 質的調査 フォーカスグループ討論――『テニミュ』の女性ファン 日本人ファンへの個別インタビュー 海外ファンへの個別インタビュー おわりに 引用文献一覧 二・五次元文化年表 あとがき Author 須川 亜紀子 Akiko Sugawa 横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授。専攻はポピュラー文化研究、オーディエンス/ファン研究。著書に『少女と魔法――ガールヒーローはいかに受容されたのか』(NTT出版)、共編著に『アニメーション文化 55のキーワード』(ミネルヴァ書房)、『アニメ研究入門[応用編]――アニメを究める11のコツ』(現代書館)、共著に『小説の生存戦略――ライトノベル・メディア・ジェンダー』(青弓社)など。
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下半身が動く。世界が潤う――。世界のあらゆるセックス産業の儲けの構造を、気鋭のエコノミストがデータを駆使してわかりやすく解明。下半身経済最前線の舞台裏に鮮やかに斬り込む、エンタメ下半身ノンフィクション! 著 者|門倉貴史 出版社|方丈社 定 価|1,500円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|256 ISBN|9784908925146 初 版|2017年05月 Contents 目次 はじめに 世界最古の広告は売春宿の看板だった!? 第1章 開発途上国とセックスツーリズム 第2章 先進国は性風俗産業にどのように対峙しているのか? 第3章 下半身ビジネスのクールジャパン戦略 第4章 日本のセックス産業最前線 第5章 下半身経済と「ウーマノミクス」 おわりに 売春は合法化すべきなのか? Auther 門倉 貴史 Takashi Kadokura 71年神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、(社)日本経済研究センター、00年シンガポールの東南アジア研究所(ISEAS)ほかを経て、05年BRICs経済研究所代表。専門は先進国経済、新興国経済、地下経済、労働経済学、行動経済学と多岐にわたる。同志社大学大学院非常勤講師。日本で初めて地下経済の研究に取り組み、ワーキングプアの啓蒙書も多数発表
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山川健一監修・「ハイ!シリーズ」第2弾! コカインの歴史、コカインを取り巻く世界の状況、人体に与える影響、人の脳にどう作用するかといった科学的な解説、コカインに関わる犯罪組織の暗躍やお金の流れなど、あらゆる角度からコカインについて偏見から離れ鋭く迫る![出版社より] 著 書|ニック・コンスタブル シリーズ監修|山川健一 訳 者|山本章子 出版社|太田出版 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|292 ISBN|4872338928 初 版|2004年10月 Author ニック・コンスタブル Nick Constable イギリスのジャーナリスト。イギリス議会詰めの記者などを務めた後、フリーとなって湾岸戦争やボスニア紛争などを取材。新聞や雑誌にさまざまな記事を寄稿している 山川 健一 Kenichi Yamakawa 1953年生まれ。作家。早大在学中から執筆活動を開始、77年、「鏡の中のガラスの船」で『群像』新人賞優秀作受賞。以後、『水晶の夜』、『ロックス』、『安息の地』などロック世代の旗手として活躍 Translator 山本 章子 Shoko Yamamoto 翻訳家。ビジネス翻訳に携わるかたわら、ユニ・カレッジにて文芸翻訳を学ぶ
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ポット・プラネット ーマリワナ・カルチャーをめぐる冒険[OUTLET]
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「マリワナ」の生産地や消費地など「マリワナ」に縁の深い地域を著者ブライアン・プレストンが実際に旅をしてレポートしたマリワナ本にして紀行本、冒険本という魅力溢れる本。『ローリング・ストーンズ』誌の連載をまとめる。 [出版社より] 著 書|ブライアン・プレストン 訳 者|山川健一 出版社|太田出版 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|378 ISBN|4872337972 初 版|2003年11月 Contents 世界を旅して追い求めたマリワナ文化の真実。大麻をめぐる新しい世代のための新しい古典。 目次 わが故郷 よい旅を! ネパール 東南アジア/タイ、ラオス、カンボジア オーストラリア イングランド アムステルダム スイスとスペイン モロッコ カナダ/クートネーとコースト カンナビス・カップ アメリカ合衆国 二つの正義 マリワナ論争 Author ブライアン・プレストン Braian Preston 1957年生まれ。『Rolling Stone』『Details』『Playboy』『Vogue』各誌で活躍中のジャーナリスト。現在、バンクーバーに在住 Translator 山川 健一 Kenichi Yamakawa 1953年生まれ。作家。早大在学中から執筆活動を開始、77年、「鏡の中のガラスの船」で『群像』新人賞優秀作受賞。以後、『水晶の夜』、『ロックス』、『安息の地』などロック世代の旗手として活躍
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ゼロからわかる幻想生物事典[OUTLET]
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異世界の住人と魔物たち。 ドラゴンから妖精まであのモンスターの「由来」がわかる! ユニコーン、グリフォン、バジリスク、フェンリル、エルフ、ドワーフ、ゴブリン、 ピクシー、ゴーレム、デュラハン、ヴァンパイア、ワーウルフ…etc. ファンタジーでおなじみのキャラ一挙紹介! [出版社より] 編 著|かみゆ歴史編集部 出版社|イースト・プレス 定 価|680円+税 判 型|B6判/並製 頁 数|208 ISBN|1920020006808 初 版|2020年11月 Contents 目次 第1章 幻 獣 ユニコーン/ペガサス/ケルピー/スレイプニル/キマイラ/マカラ/ムシュフシュ/グリフォン/マンティコア/フェニックス/ロック鳥/サンダーバード/ケルベロス/フェンリル/ウプウアウト 第2章 ドラゴン・大蛇 ワイバーン/バハムート/タラスク/ワーム/リヴァイアサン/ヒュドラ/ウロボロス /ケツァルコアトル/バジリスク 第3章 妖精・亜人・獣人 フェアリー/ドワーフ/ピクシー/レプラコーン/デュラハン/トロール/オーガ/オーク/ゴブリン/エルフ/リザードマン/ワーウルフ/マーマン/セイレーン/スキュラ /ナーガ/ケンタウロス/ミノタウロス/サテュロス/スフィンクス 第4章 精霊・悪霊・アンデッド サラマンダー/ウンディーネ/シルフ/ノーム/ルサルカ/ジン/ニンフ/グール/ゾンビ/レイス/リッチ/ジャック・オー・ランタン/スケルトン/マミー/ヴァンパイア/ブギーマン 第5章 巨人・魔法生物 グレンデル/サイクロプス/ヘカトンケイル/クラーケン/ゴーレム/フランケンシュタインの怪物/ホムンクルス/マンドラゴラ/ガーゴイル/カーバンクル/スライム
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痴女の誕生 アダルトメディアは女性をどう描いてきたのか[OUTLET]
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アニメやマンガや文学や美術も大切だ。だが、アダルトヴィデオの歴史を知らなければこの国の文化はほんとうにはわからない。そのことを、この本で証明してみせた安田理央に文化勲章を! 教科書にして学校で教えてもいいよね。高橋源一郎(作家・明治学院大学教授) アダルトメディアが現実を浸食していることを誰も知らない。インターネットはセックスをとりまく環境を根底から変えてしまった。いやま体験のない若い年代までもがAVでやっていることを当たり前と思うようになっている。いつのまにか「美少女」「熟女」「素人」などのジャンルが成立し、90年代には「痴女」、ゼロ年代にはついに「男の娘(こ)」が誕生する。セックスしない男女が話題になる中、はじめてアダルトメディアの歴史を解き明かし、今現在進行しているセックスの状況をつぶさに描き出す革命的論考。 [出版社より] 著 者|安田理央 出版社|太田出版 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|304 ISBN|9784778315139 初 版|2016年03月 Contents はじめに 痴女を産んだのは誰か? 第一章 変質する美少女像 『ミス本番・裕美子19歳』の衝撃 アダルトビデオの誕生 ビニール本の時代 映画からビデオへ 『ミス本番・裕美子19歳』発売 『ドキュメント・ザ・オナニー』と『美少女本番』時代 アイドル化するAV女優 「清純派」美少女の終わり 変質する美少女像 ブルセラ少女たちの暴走 コギャルの誕生 コギャルからギャルへ ギャルという幻想 ヘア解禁とインディーズビデオの台頭 キカタンブームの到来 凌辱される少女たち どこにもいない幻想の少女を求めて 第二章 発見された熟女 増大する熟女マーケット 熟女・人妻から始まった戦後のエロ AV黎明期の「人妻」たち 変態扱いされていた「熟女」趣味 芸能人熟女のヘアヌード 風俗にも訪れた熟女ブーム 「おばちゃん」から「美熟女」へ 過熱する熟女ブーム 熟女誌化するエロ本 芸能人熟女AVのヒット 若妻という新しいジャンル 熟女に癒やしを求める男たち 巨大化する熟女・人妻ジャンル なぜ熟女・人妻はドラマ物が強いのか 熟女・人妻に何を求めているのか 第三章 素人という幻想 素人物のルーツは? 素人に価値を見出す ヌード写真はプロだけが撮るものではなくなった 古い歴史を持つナンパAV 素人にこだわったカンパニー松尾 素人投稿誌に集まる「本当の」素人 インターネットに溢れる素人ヌード 自ら裸身を晒す「女神」たち ナンパAVの終焉 ユーザーが「素人」を殺した? そして「素人」とは何なのか? 第四章 痴女は女が作った 痴女とは痴漢の女性版? 痴女の原点としての黒木香 最強の「淫乱」、豊丸 美療系という風俗 南智子が見せた革命的なプレイ 男を責めたいという性癖 女たちが痴女を作り上げた AVへ侵食した痴女 ゴールドマンの描いた痴女 人気女優に痴女を演じさせる 痴女を夢見ていた男 二村ヒトシの描いた痴女 接吻するカップルだけの満員電車 過熱する痴女ブーム 一人称で撮られる痴女 最も重要な能力は、淫語力 痴女とSFとSMの共通点 痴女の浸透と拡散 痴女の新たな形、「乱丸」 山本わかめが描く痴女 男を責めるのが当たり前の世代 女性向けメディアの描いたセックス セックス特集に走る女性誌 「痴女」化する女性たち 第五章 男の娘(こ)の時代 男性の専属女優誕生 男の娘ブームの到来 日本の女装の歴史 AVに最初に登場したニューハーフ 漫画で描かれた「ふたなり」 90年代のニューハーフブーム 二村ヒトシのふたなりAV ニューハーフAVの新しいスターたち ニューハーフAVに革命をもたらしたメーカー 浣腸とニューハーフが一般化した2007年 ニューハーフから男の娘へ クンニを敬遠する男たち 男でも、女性器よりもペニスが好き? おわりに 男たちの見果てぬ夢 日本アダルトメディア年表 1950~2015 参考文献 索引 Author 安田 理央 Rio Yasuda 一九六七年埼玉県生まれ。ライター、アダルトメディア研究家。美学校考現学研究室(講師=赤瀬川原平)卒。主にアダルトテーマ全般を中心に執筆。特にエロとデジタルメディアとの関わりに注目している。AV監督としても活動し、二〇一一年には、AV30周年を記念し、40社以上のメーカーが参加するプロジェクト「AV30」の監修者を務める。著書に「裏デジタルカメラの本」(秀和システム)、「OPEN&PEACE 風俗嬢ヴァイブス」(メディアックス)、「日本縦断フーゾクの旅」(二見書房)、「エロの敵」(雨宮まみとの共著、翔泳社)など。
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篦棒な人々 戦後サブカルチャー偉人伝[OUTLET]
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戦後大衆文化が生んだ、ケタ外れの偉人たち――康芳夫(虚業家)、石原豪人(画怪人)、川内康範(月光仮面原作)、糸井貫二(全裸の超前衛芸術家)――を追う伝説のインタビュー集。昭和の裏が甦る。 [出版社より] 編 者|竹熊健太郎 出版社|河出書房新社[河出文庫] 定 価|850円+税 判 型|文庫判・並製 頁 数|360 ISBN|978-4-309-40880-4 初 版|2007年12月 Contents 康 芳夫——現世はすべて神の遊戯 石原豪人——画怪人かく語りき 川内康範——憎むな!殺すな!赦しましょう! 糸井貫二——ダダの細道 Author 竹熊健太郎 Kentaro Takekuma 1960年、東京生まれ。編集家、漫画原作者、ライター。
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ニッポン男性アイドル史 一九六〇―二〇一〇年代
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1960年代のグループサウンズとジャニーズのライバル関係に始まり、70年代の新御三家、学園ドラマの俳優、80年代のたのきんトリオ、チェッカーズなど、多岐にわたる男性アイドルの足跡を、「王子様」「不良」「普通の男の子」というキーワードをもとにたどる。 さらに、アイドルの定義を変えたSMAP、国民的アイドルになった嵐、その一方で独自のスタイルを構築したDA PUMPやEXILE、菅田将暉ら特撮ドラマ出身の俳優、K-POPアーティストなど1990年代から現在に至る多彩な男性アイドルの魅力と特質を明らかにする。 またテレビ、映画、舞台、SNSや「YouTube」などアイドルの多メディア展開も射程に収め、未完成の存在であるがゆえの成長する魅力で私たちを引き付けてやまない男性アイドルの歴史を、日本社会やメディア文化との関係から描き出す。 [出版社より] 著 者|太田省一 出版社|青弓社 定 価|1,600円+税 判 型|四六判/並製 頁 数|216 ISBN|978-4-7872-3484-1 初 版|2021年03月 Contents 序 章 男性アイドルは、どのように変わってきたか 1 男性アイドルの二大タイプ、「王子様」と「不良」 2 「普通」を男性アイドルの常識にしたSMAP、そして嵐 3 テレビが男性アイドルを生んだ 4 変革期を迎えた男性アイドル 第1章 GSとジャニーズ――一九六〇年代、男性アイドルの幕開け 1 ビートルズからGSへ――ジャニーズの好敵手登場 2 「不良」だったGS、「夢」を追ったジャニーズ 3 「王子様」フォーリーブスとジャニー喜多川の哲学 第2章 「新御三家」の時代――一九七〇年代の本格的な拡大 1 「新御三家」の登場と『夜のヒットスタジオ』 2 野口五郎と西城秀樹――対照的だった二人のアイドル 3 郷ひろみ、そして「新御三家」のアイドル史的意味 第3章 学園ドラマと「ロック御三家」――一九七〇年代の多様化 1 森田健作と学園ドラマのアイドル化 2 中村雅俊の登場と〝終わらない青春〟 3 クイーン、BCRから「ロック御三家」へ 4 Charと原田真二、それぞれの軌跡 5 世良公則&ツイスト、そして一九八〇年代へ 第4章 ジャニーズの復活とロックアイドルの人気――一九八〇年代の全盛期 1 たのきんトリオの誕生――ジャニーズの復活 2 田原俊彦と近藤真彦――それぞれの軌跡と魅力 3 野村義男、たのきんトリオのジャニーズ史的意義 4 チェッカーズと吉川晃司――一九八〇年代ロックアイドルの軌跡 5 シブがき隊、少年隊、そして光GENJIブーム 第5章 SMAPとダンスアイドルの台頭――一九九〇年代の新たな男性アイドル像 1 SMAPの登場、そのブレークへの道のり 2 SMAPはアイドルの定義を変えた 3 DA PUMP、沖縄から生まれたダンスアイドル 4 DA PUMPからEXILEへ――新しい「不良」アイドルのかたち 第6章 嵐の登場と「ジャニーズ一強時代」の意味――二〇〇〇年代以降の「国民的アイドル」のかたち 1 TOKIO、V6、KinKi Kids、ジャニーズの群雄割拠時代へ 2 「ジャニーズJr.黄金期」の歴史的意味、そして嵐のデビュー 3 国民的アイドルになった嵐、そのジャニーズ史的意味 4 NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUN、二〇〇〇年代以降のジャニーズ 5 「ジャニーズ一強時代」が意味するもの――Hey! Say! JUMPから二〇一〇年代へ 第7章 ジャニーズのネット進出、菅田将暉とBTSが示すもの――二〇一〇年代という新たな変革期 1 ジャニーズのネット進出、新たなジャニーズJr.の時代 2 新しいソロアイドル、菅田将暉ら若手俳優の台頭 3 グローバル化のなかの男性アイドル、そしてボーダーレス化へ 終 章 男性アイドルとはどのような存在なのか 1 男性アイドルが「終わらない」理由 2 アイドルが社会のフロントランナーになるとき 3 「普通」の時代を超えて 4 もうひとつ先の世界へ あとがき Author 太田 省一 Shoichi Ota 1960年生まれ。社会学者・文筆家。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビと戦後日本、お笑い、アイドル、ネット動画など、メディアと社会・文化の関係をテーマに執筆活動を続ける。著書に『平成アイドル水滸伝――宮沢りえから欅坂46まで』(双葉社)、『攻めてるテレ東、愛されるテレ東――「番外地」テレビ局の生存戦略』(東京大学出版会)、『テレビ社会ニッポン――自作自演と視聴者』(せりか書房)、『紅白歌合戦と日本人』(筑摩書房)、『中居正広という生き方』『社会は笑う・増補版――ボケとツッコミの人間関係』(ともに青弓社)など多数。